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        心理から見た「後悔しない子育て法」
            〜 ひきこもり 〜

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まずは《ひきこもり》を数字の上から考えてみましょう。

ちょっと古いデータですが、NHKが2003年に行った「ひきこもりサポート
キャンペーン」において、ネット相談室というものを設けました。
そこでの3000件の相談では、意外な事実が透けて見えます。

まずはデータを見てみましょう。(以下はNHK出版「ひきこもり」より引用)

◆ひきこもり 本人の性別

男 58% 女 42%

◆年齢

10代     19%
20〜24歳  26%
25〜29歳  25%
30〜34歳  18%
35歳以上   12%

◆ひきこもっている期間

1年未満     21%
1年以上5年未満 40%
5年以上10年未満 18%
10年以上     12%
無回答       9%

◆相談機関の利用状況

現在行っている  25%
現在行っていない 75%
(これまで1度も相談したことがない人がおよそ半数)

◆ひきこもった原因(2つまで選択)

男性

1位 自分への容姿・能力へのコンプレックス
2位 受験や就職への失敗
3位 職場での人間関係

女性

1位 自分への容姿・能力へのコンプレックス
2位 職場での人間関係
3位 家庭内の問題・不和

(なお、開設の斉藤環氏は「『一番の原因がよくわからない』という項目があれ
ば、結構その項目の比率が高かったかもしれない」とコメントされています。)

◆現在の気持ち
「好きでひきこもっているわけではないが、自分ではどうしようもない」

とてもそう思う   58%
ややそう思う    27%
あまりそう思わない 10%
全然そう思わない   3%
無回答        2%

「将来のことを考えると不安でしかたがない」

とてもそう思う   70%
ややそう思う    21%
あまりそう思わない  5%
全然そう思わない   2%
無回答        2%

◆困ったことや悩みを相談できる人がいる

いる        40%
いない       58%
無回答        2%

◆ひきこもりから抜け出すためには、家族以外の第三者の手助けが必要だと感じ
 る

とてもそう思う   47%
ややそう思う    34%
あまりそう思わない 12%
全然そう思わない   5%
無回答        2%

◆働いていないと一人前ではないと思う

とてもそう思う   53%
ややそう思う    27%
あまりそう思わない 12%
全然そう思わない   6%
無回答        2%

◆働かずにすむのならそのほうがいい

とてもそう思う   24%
ややそう思う    24%
あまりそう思わない 26%
全然そう思わない  24%
無回答        2%

◆できればやってみたい仕事、憧れている仕事がある

とてもそう思う   43%
ややそう思う    29%
あまりそう思わない 15%
全然そう思わない  11%
無回答        2% 

------ここまで引用文

まず、意外に感じられるのは、男女比ですね。
ひきこもりは圧倒的に男性が多いと言われていたのですが、このアンケート調
査では男 58% 女 42% と、あまり差が出ていません。

女性は家事手伝いという名目を立てられる為、表面に出てきにくいのかもしれ
ませんね。

また、「好きでひきこもっているわけではないが、自分ではどうしようもない
」と思う人が85%という数字は、『ひきこもり』イコール『怠け者』と思っ
ている人には、是非知ってほしい数字です。

『働かずにすむのならそのほうがいい』という人も、意外に少ないですね。
その設問に否定的な、『そう思わない』と答えた人が、なんと50%!

どうなんでしょう? ぶっちゃけた話、ひきこもっていない人でも、『働かず
にすむのならそのほうがいい』と思っている人って、結構多いのではないでし
ょうか。(僕も若いころなら、そう思っていたような気がします。)

さて、これらからわかるように、ひきこもっている人はひきこもりたくてひ
きこもっているワケではないということです。

* ‥  *  ‥  * ‥  *  ‥  * ‥  *  ‥  * ‥  *  ‥  *

ところで、ひきこもりというのは、専門家などの援助や介入で改善する例が多
いのですが、なんといっても問題は、本人がその専門家(例えばカウンセラー
)のところへ出かけられないということなんですね。

問題が大きければ大きいほど、本人は外に出ないので、ますます改善しにくい
という悪循環に陥ります。

ただ、家族療法などでは親がカウンセリングに来て、そして自身が変化した事
により家族の関係が変わり、結果的にひきこもりが改善したという例が沢山有
ります。
親が変化したのを見て、『僕(私)もカウンセリングを受けてみよう』と思い
たったという話もよく聞きます。

ひきこもりが長期化した場合は、家族だけではなかなか良い方向には変化しに
くいので、『親の会』やサポートしている団体などに参加するとか、まずは親
だけでもカウンセリングを受けるなど、外部の力を取り入れることも大事だと
思います。

よくある悪いパターンは、家族内での『犯人探し』です。原因や責任を追及し
たところで、それが改善に結びつくとは限りません。
いえ、かえって関係がぎくしゃくして、余計悪い方向へ進んでいくことが多い
のです。

それよりも、今までと違うパターンで家族内のコミュニケーションをとっ
てみたり(家族療法)《〜べき主義》や《完全主義》や《過度の一般化
》が家族の思考にはびこってないかをチェックしたり(認知療法)する方
が、家族の希望に近づく道だと言えるでしょう。



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この内容はNPO日本次世代育成支援協会の鷲津が、愛知大学OCでの講義の
内容を元に書いております。
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