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【引きこもり】



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子育てに活かせる!『ものの見方、考え方』 その38
【引きこもり】
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今回も鷲津先生(名城大学心理学非常勤講師、(同)ベルコスモ・カウンセリング代表)に伺いました。


「今日は『引きこもり』についてお話しましょうか」

------引きこもりですか。
ということは不登校もその中に入りますか?

「一緒というわけではありませんが、大いに関係しますね」

------鷲津先生のところには、そういう引きこもりについての相談もあるのですか?

「あります。というより、結構多いですね」

------原因はどういうことが多いのでしょうか。

「そこなんです。我々はすぐに【原因】を考えちゃうんですね。もちろん原因を考えるのも大事だとは思いますよ。でも、例えば原因は母子関係に問題があったからとしますね」

------こういう話では、大体そこに話がいきますよね。

「そうなんです。ところが、母子関係が原因だったとしても、それがわかったから引きこもりが治っちゃうかってことなんですよ」

------原因がわかったからと言って、問題が解決するとは限らないってことですか。

「そういうことです。『私の育て方が悪かった』と自分を責めるお母さんが多いのですが、それで解決すればいいんだけど、逆にますます子どもが『自分が引きこもるようになってしまったのは親のせいだ』と責任転嫁して、状況が悪い方向に向かっていくことが多いんですよね」

------確かにそういう話はよく聞きます。

「そうしてみると、今やらなきゃいけないのは、原因を探したり責任を追求することより、【回避したり先送りせず、問題に向き合って行動する】ことなんですね」

------なるほど。

「実は引きこもりの人は、その【回避】や【先送り】や【向き合わない】ことが問題なんです。そして多くの場合、親もその傾向があるんですね」

------そうかもしれませんね。
いつか、社会に出て仕事をしてくれるだろうとか、根拠の無い希望を持って先送りしちゃう場合って多いと思います。

「引きこもりの相談って、本人は引きこもっているんだから、当然親がカウンセリングに来られるワケです。そしていろいろとお話をさせていただくのですが、その際に『わかりました!わたしも腹をくくります。それで今後どのようにしたらいいでしょうか?』と仰る親御さんの場合は、良い結果に結び着く場合が多いんですね。
でも、『わかりました。一度家族と相談してからまたお電話します』という煮え切らない場合は、結局上手くいかないことが多いんです」

------決断できないんですね~。

「確かに、決断するってことは大変なことですし、難しいことだと思います。でも、向き合わずに自分を責めていても、時が経つにつれて子どもがますます問題に向き合えなくなっていっちゃうんですよね。
カウンセラーだってこんなグサッとくるような事を言わず、『長い間悩んでおられ、苦労されて大変ですねぇ』とやさしい言葉で共感していた方が楽なんですよ。(笑) でもねぇ…」

------いくらやさしい言葉をかけてもらって共感してもらっても、事態が改善せずに悪化したら何にもならないですからね~。
やっぱり引きこもりって難しい問題ですね。

「本当にそうです。うつ病とか不安症は認知療法でかなり高い確率でよくなるのですが、引きこもりは僕にとっては一番難しい問題ですね」




Copyright(c)2016 合同会社ベルコスモ・カンセリング
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