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新型コロナ禍が子どもたちに及ぼす影響


2021年3月に愛知県小児科医会の第56回「子どもの健康を守る会」での講演の講師をする予定でしたが、コロナで中止となった為、替わりに今年度の愛知県小児科医会の会報への寄稿を依頼され、それが6月に配布されました。
内容は「コロナ禍が及ぼす子どもたちの心への影響と、その対処法」です。






さて新型コロナの影響については、旅行業や飲食業を深刻な状況に陥れていたことが連日メディアで発表されていますが、子どもたちにもかなり大きく深刻な影響が出ました。

私達日本次世代育成支援協会にも多くの親御さんや学校関係者から、いろいろな情報が入っていますが、NPO人チャイルドライン支援センターが全国の18歳以下の子どもから電話やチャットで悩みの相談を受け付ける「チャイルドライン」に、新型コロナウイルスに関する相談がことし2月以降1000件以上に上ってることを発表しました。(NHK他)

内容としては、「友人と会えなくなった」、「外出自粛で色々考え不安」、また「感染の不安」などといった、みずからの不安を訴えたものが65%と最も多いそうです。

そして次に「家庭内が落ち着かない」、「家庭内暴力や暴言」、「親子関係の悩み」、「親がうるさい」などで在宅勤務をする親との関係など「家庭」に関するものが12%、同じく12%で「学校で勉強についていけない」や「新学期不安」などの「学校」に関することが続いています。

なおチャイルドラインでは、相談員が「子どもが死にたいという気持ちを持っている」と受け止めた深刻な相談が、2020年8月以降は昨年対比3倍以上に増えているそうで、メンタルヘルスにおいて子どもたちが新型コロナ禍にかなり大きな影響を受けていることがわかります。

(ここまで 参照  NPO人チャイルドライン支援センターhttps://childline.or.jp/)

また、子どもたちへの新型コロナの影響もかなり大きいことが、国立成育医療研究センターが昨年11~12月に子どもたちへの新型コロナの影響について実施した調査で表れています。

調査の結果、直近1週間の心の状態において、小学生の15%、中学生の24%、高校生の30%に中等度以上のうつ症状があることがわかりました。
そして「体を傷つけたい、死にたいと思った」が24%、「実際に自分の体を傷つけた」が17%、また「死んだ方がいい、または自分を何らかの方法で傷つけようと思った」との問いには、全体の6%が「ほとんど毎日」と回答しており、全体の16%が髪の毛を抜くなどの自傷行為をしていたことも分かりました。

なお「自分はダメな人間または失敗者だと感じる、または自分自身あるいは家族をがっかりさせていると思う」と「ほとんど毎日」感じている高校生は全体の22%に上りました。
一方、保護者(約3600人)に対する調査でも、29%にうつ症状が確認されています。

気になるのは「自分はダメな人間または失敗者だと感じる、または自分自身あるいは家族をがっかりさせていると思う」と殆ど毎日感じている高校生が全体の22%もいることです。

(出典 「コロナ×こどもアンケート第4回調査 報告書」2021年2月10日)


また文部科学省は児童生徒の自殺予防について検討する有識者会議を開き、昨年に自殺した小中高校生は統計のある昭和55年以降最多の479人(前年比140人増)と発表しました。

女子高校生の自殺者は138人で、前年より71人増。男子高校生は21人増の191人。小学生は14人で、中学生は136人。原因や動機は学業不振、進路の悩みが上位。

学業不振や進路の悩みで自殺するというのは、昔はあまり聞きませんでしたが、やはり現代の子どもたちは本音で語れる相談相手がいないということなのでしょうか。


コロナ禍での子育て注意点 ゲーム・ネット依存の危険性

ネット・スマホ・ゲーム依存の問題が、新型コロナの休校により激増しています。
以前、名古屋テレビの報道番組「UP!」でネット・スマホゲームの問題点についてお話しました。
そして、他にもテレビや新聞において取材をいろいろと受けましたが、このところ新型コロナの流行によりゲームやYoutubeをはじめとしたネットへの依存が急激に増えています。
しかし、これらの依存を一過性のことと軽く見てはいけません。 例えばゲーム依存症というのは、れっきとした精神病なのです。
世界保健機関(WHO)が、オンラインゲームやテレビゲームのやり過ぎにより日常生活が困難になる症状を、 「ゲーム障害(Gaming disorder)」 と定義し、2018年に発表した最新版ICD(国際疾病分類)第十一版に加えました。
また、それと同様に世界の精神科医が診断基準としているDSMという精神障害の診断・統計マニュアルの次期基準にも、ゲーム依存症は加えられる予定です。

何よりも怖いのは、このゲーム依存症というのは、その【慢性】ということと、【進行性】であることなんですね。

慢性の病気というと、例えば体の病気で言うと高血圧症や糖尿病が頭に浮かびますが、慢性で進行性の病気というのは進行に気づいたときは大変なことになっていたりします。そしてそれは体だけじゃなく心(脳)でも同じです。
私たちのところへ相談される方の中には、依存が進み攻撃性や凶暴性が非常に高くなってしまって、親に殴る蹴るの暴力をふるったり部屋に閉じこもって出てこないなどのケースも珍しくありません。
そして、もう入院しかないという気に親がなっても、対応できる病院が少なく、しかも子どもは同意しない為に打つ手がないという状態となってしまうこともあります。

新型コロナ禍での子育て注意点 うつ病

昔は『子どもは鬱にならない』などと言われていましたが、最近はかなり増えています。
もっとも、子どものうつ病は、大人よりも表面化しにくく、周囲も気付かない場合が多いのですが、新型コロナ禍で重症化してしまったケースがこのところ見られます。

問題は、私たち(NPO日本次世代育成支援協会)が行っている、《子ども対象の無料メール・カウンセリング》にはいろいろな相談が寄せられますが、うつ病を疑われる子どもの殆どは、親や先生に症状を相談していないということなんですね。

抑うつ症状があるのに子どもが我慢し、周囲も気づかずに何も手を打たないでいると『うつ病』に移行してしまう場合も多く、またうつ病は『くせ』になってしまうこともよくあるので、注意と早めの対策が大事です。


小児うつ病の診断基準として、A・ワインバーグらは次のような項目を挙げています。

・子どもが不幸な気分と自己を過小評価する傾向の両方。
・次のうちの2つ以上の症状
 1 攻撃的行動
 2 睡眠障害
 3 人と交わることへの欲求の減少
 4 学校への態度の変化
 5 学業成績の低下
 6 身体的な訴え
 7 いつもの活気の消失
 8 異常な食欲あるいは体重の変化

また、これらの症状はいつもと違っていて、少なくとも1カ月以上続いていなくてはならない。(出典 子どものうつ病 D・マックニュー他)

新型コロナ禍での子育て注意点 対処法

イライラしている子ども』が増えているとよく言われていますが、この新型コロナ禍でその傾向は益々顕著になっています。

お父さんが会社で人件費削減などでギリギリの仕事内容をさせられていたり、お母さんも共働きをせざるをえない状況だったりすると、当然家庭の雰囲気にもゆとりがなくなります。
また学校でも、先生方の仕事はコロナ禍以前に比べて格段に増えていますし、子ども達とゆとりを持ってふれ合う余裕が減っているのも事実です。
これでは子どももイライラしちゃうのも当然ですよね。

そして問題なのは、子どもって自分の感情を上手に表現できない場合が結構あるということです。
例えば『淋しい』とか『落ち込んでいる』場合も、『イラつく(イライラする)』と言う場合が最近の子どもには多いんですね。
また、憂鬱だったりヘコんだりしている時でも、イライラしているような表現をしてしまうんです。

つまり、行動や言語だけで見たり聞いたりていては、子どもの心の中はわからないことが多いのです。

では、どうすればよいのかというと、やはり一番大事なのは、子どもに関心を持つことだと思います。

関心を持つというのは、子どもの行動の結果だけではなく、そのプロセス(経過)や背景を考えることです。
例えばテストが『良い点か悪い点か』とか『順位』ばかり気になって、子供と先生の関係とか、子供の本棚にはどんな本があるかとか、いろいろな環境によって『テストで悪い点をとった』とか考える親が少ないのではないだろうか、ということなんですね。
他の話で言えば、例えば友達関係で、親から見ると気に入らない行動を子供が取った場合でも、『友達のグループはどのような力関係なのか』とか、極端な話で言うと、お弁当を持っていく場合、周囲はどんな内容なのかとかいうことなのですが。

子どもの行動というのは、必ず何かしら意味があるものなんです。
例えば先生から怒られる行動をとったとしても、それはその子の属する社会において、そうせざるを得なかったという場合も結構多いものなんですね。
況や今はコロナ禍で、子どもたちだけではなく、親や先生や周囲の大人たちもかなり大きなストレスを抱えています。

そういうご時世の中で、子どもが理解不能の行動を取ったとしても、【周囲の環境や状況において、そうせざるを得なかったかもしれない】という切り口で考えてみると、問題点や解決法がよく見えてくる場合が多いんです。

「子どもがケームばかりやって遊んでいる」という視点だけではなく、何かに挫折したり我慢の限界が来ていたり、薄い人間関係しかない学校とかの日常に絶望して「ゲームの世界しか逃げ場がなく、やり続けざるを得ない」場合って本当に多いですから。
なおネット・スマホ・ゲーム依存や応用行動分析(ABA)については、電子ブックでも書いていますので、興味のある方はよろしければ amazon↓でお買い求めください。
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なお、申し訳ございませんがゲーム依存やネット・スマホ依存についての電話やメールでの無料相談は現在行っておりませんので宜しくお願い致します。ご相談は、カウンセリング(有料)となっております。



好評発売中のネット・スマホ依存の本

ネット・スマホ依存から抜け出す方法
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慢性の精神疾患となるネット・スマホ依存について、その原因や克服する方法、また予防方法を応用行動分析などの心理学でわかりやすく説明しています。


名古屋市立小中学校PTA協議会のPTA新聞で掲載されました

ネット・ゲーム依存防止の取り組みが、名古屋市立小中学校PTA協議会が小中学校に配布するPTA新聞で紹介されました。
http://pta-nagoya.jp/wp-content/themes/pta-theme/images/pdf/shinbun/440.pdf



小牧市の学校・カウンセラー連絡協議会の講演を務めました

2020年11月6日に小牧市小中学校の令和2年度学校・カウンセラー連絡協議会で「家族や学校でできるネット・スマホ・ゲームオ依存にならない方法」の講演を務めました。受講されたゲーム依存担当の先生方やスクールカウンセラーの皆様にとって少しでもお役に立てましたら幸いです。


ネット・ゲーム依存防止の取り組みが毎日新聞に紹介されました

2020年2月6日付毎日新聞の「論+(プラス)」で、当協会の「ネット・スマホ・ゲーム依存防止」の取り組みが紹介されました。(詳しくは左の写真をクリック)




中日新聞にネット依存のコメント掲載


2018年6月5日付け中日新聞朝刊の秋葉原殺傷事件の検証記事、「孤立 ネットの虚構におぼれ」において、当協会代表の鷲津が取材を受けた時のコメントが載っています。
(内容は左の記事の画像をクリックしてください)







お役に立てる心理学の本です。↓

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コロナによる休校とゲーム依存の関係について福島TVでコメント

2020年3月17日に福島テレビ「テレポートプラス」で、新型コロナウィルスによる休校と子ども達のゲーム依存の関係について、取材を受けました。




ネット・ゲーム依存防止の取り組みが中日新聞に紹介されました

2019年7月13日付中日新聞夕刊の社会面で、「ネット・スマホ・ゲーム依存防止」の取り組みが紹介されました。












鳥羽市虐待防止ネットワーク協議会市民講座


「スマホやゲーム依存 に 嵌らず 目標に向かっていくために大事なこと」
12月1日(日)に鳥羽市虐待防止ネットワーク協議会が市民講座を開かれ、そこでスマホ依存に嵌らずセルフコントロールできるようになるにはどうすればいいか、というお話をしました。

入場無料
場所 保健福祉センター ひだまり 2階ホール
時間 13:30~15:30
講師:鷲津秀樹(NPO日本次世代育成支援協会代表 名城大学非常勤講師)



青少年育成大会で「スマホ依存の予防」の講師を務めました

2019年11月14日に、名古屋市緑区青少年育成区民大会で「ネット・スマホ・ゲーム依存の予防と対処」の講演を務め、沢山の区民の方々に依存症の怖さを知っていただきました。


三重県保険医協会市民講座で講師を務めました

2019年8月25日に三重県保険医協会(三重県下の医師、歯科医師約1900名で構成し、患者、国民の命と健康を守るために活動している団体)主催の「ネット、スマホ、ゲーム依存防止」の市民講座が開かれ、そこで講師を務めました。

日時 2019年8月25日(日)14時~16時
会場 アスト津 4階 研修室A

詳しくはこちら⇒https://npo-jisedai.org/20190825.pdf
お申込みは三重県保険医協会 TEL 059-225-1071 迄


知立南中学校で「スマホ依存の予防」の講師を務めました

2019年6月28日に知立南中学校で生徒とPTAの方々に「ネット・スマホ・ゲーム依存の予防と対処」の講師を務めました。






岐阜県安八郡の学校保健会総会で講師を務めました

2019年6月27日に岐阜県安八郡教育委員会主催の学校保健会総会で、学校医、学校薬剤師、そして先生方対象に「ネット・スマホ・ゲーム依存の予防と対処」の講師を務めました。






児童とスマホの問題についてお話しました

2019年4月3日に東海テレビ「スイッチ」で、幼児や児童にスマホを見せることについてお話しました。






福井県坂井市の「ネット・スマホ依存防止セミナー」

平成30年11月28日に福井県坂井市教育委員会主催の「ネット・スマホ依存防止セミナー」の講師を務めました。 沢山の先生や教育に携わる方々に熱心に聴いていただき、また貴重な現場の情報をいただきました。 子どもたちの未来に少しでも貢献できましたら幸いです。



和歌山県主催のネット依存防止セミナーの講師を務めました。

平成30年1月28日(土)に和歌山県主催の「ネット依存防止セミナー」が開かれ、講師を務めました。
https://npo-jisedai.org/2018wakayama.pdf






2016 稲沢市広報に掲載されました

稲沢市の「いじめ・不登校対策委員会」主催の小中学校の先生方の研修会で、『ネットいじめ』について講演させていただいた内容が、稲沢市の広報で紹介されました。
https://npo-jisedai.org/inazawa.pdf






2015 稲沢市広報に掲載されました

稲沢市の「いじめ・不登校対策委員会」主催の稲沢市の小中学校の先生方の研修会で、 『ネット・スマホ依存』について講演させていただいた内容が、稲沢市の広報で紹介されました。
https://npo-jisedai.org/27inazawa.pdf







「ネット・スマホ依存症セミナー」ビデオ(一部)



「ネット・スマホ依存症セミナー2」ビデオ(ダイジェスト版)
■学校関係の講演実績の例

・国分寺青年会議所 ~大人と子供のコミュニケーション~
・私学をよくする愛知父母懇談会 ~中ブロック総会の記念講演~
・名古屋市子ども青少年局(名古屋市保育士)~保育リスクマネジメント研修~
・安城市 ~子育てに活かせるものの見方、考え方~
・稲沢市教育委員会 ~ネット依存に陥らない為に~(2016、2017)
・名古屋市西生涯学習センター ~子育てセミナー~
・名古屋市北生涯学習センター ~子育てに役立つ心理学~
・子育てかもめ応援団 ~「うまくいかない」を「うまくいく」にするには~
・名古屋市港区小中学校PTA会長セミナー ~絆をつなぐPTA活動~
・東区小中学校PTA会長セミナー
・中区小中学校PTA会長セミナー
・千種区小中学校PTA会長セミナー
・名古屋市守山中学校PTA ~子どもと上手な付き合い方~
・小牧中学校 ~スマホ・ネット依存症の対処法~(2016、2017)
・小牧市光が丘中学校教職員 ~生徒とのコミュニケーション~
・小牧市岩崎中学校PTA ~子育て・スマホ依存~
・名古屋市有松中学校PTA ~我が子の本当の味方になるには~
・名古屋市見付小学校PTA ~親が伸びれば子どもも伸びる~
・名古屋市伝馬小学校PTA ~子どもの心を育み親子のきずなを深める~
・名古屋市福田小学校PTA ~子どもとのコミュニケーション~
・名古屋市福春小学校PTA ~子供とのコミュニケーション~
・名古屋市東海小学校PTA ~親子コミュニケーション~
・岩倉市北小学校PTA ~子どもを伸ばすコミュニケーション~
・熱田区小中学校PTA会長セミナー
・名古屋市守山東中学校PTA~やる気と可能性を引き出すコミュニケーション~
・名古屋市中村区養護教諭研修会 ~スマホ・ネット依存対策~
・名古屋市千種区保育士研修 ~保護者対応・職員間の関係づくり~
・清須市保健所職員研修 ~自殺対策人材育成研修~

他多数



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