「子どもに怒りを感じたら」~子どもにイライラしたり、腹立たしく思った時の対処法~(アンガーマネジメント) 心理カウンセリング 電話・ネット(skype)カウンセリングも可
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子どもに怒りを感じた時の対処法(アンガーマネジメント)

「叱り方」

怒りを感じた時の対処法「セルフコントロール」
怒りをもう少し深く分析すると…
ということで、一般的に言われていることを書き出しましたが、ここからはもう少し深く掘り下げてみましょう。 まず、よく言われている「怒りの分析や対処法」というのは、主に『人間と言う知的な脳だからこそ起きる怒り』についてのものが多いんですね。 『べき主義』から来る怒りなんていうのは、それぞれの人に『常識』とか『良識』という大人の人間ゆえのルールがあり、それが破られたと感じた時に湧き出るものですし、『完全主義』から起こる怒りもその類でしょう。 でも、実際問題としては、もっと本質的な『幼児的な怒り』というのも多いんです。 ただ、我々は大脳が発達したおかげで、いろんな理屈を考えることができる為、感情(幼児的な怒り)の上に理屈を乗せて表現することが多いんですね。 上記の 『怒りは二次感情である。従って不安や恐怖や淋しさなどの一次感情に気付くことが大事』 というのは、この話となります。 ちなみに、コミュニケーション・トレーニングやコーチングで言われるところの『You(ユー)メッセージをI(アイ)メッセージに変えよう』というのも、この話です。 不安や恐怖や淋しさから出た怒りを相手にぶつける時に、『You(ユー)メッセージ』なっているということです。 『You(ユー)メッセージをI(アイ)メッセージに変えよう』というのは、「 You should(must) 」を「 I wish 」に、つまり「あなたはこうすべきだ」を「わたしはこうしてほしい」にしましょうね、ということであって、実は大事なのは『ユー』や『アイ』という主語よりも、『 wish(自分の欲求) 』を、相手に対して『 should(べき)』と強制してしまいがちだという問題についての対処法だと言えますね。 さて、『 should(must)』を『 wish 』に変えればいいのだと言っても、実際はこれはそんな簡単なことではないんですね。 なぜかというと、我々は子どもの頃から長い時間をかけて、親や先生や周囲から禁止や命令を受け、いろいろなルールを頭の中に刷り込まれています。 そしてそれによって我々の『 wish(欲求)』は、心の奥深くに抑圧されてしまったり、極端な場合はヨーイ・ドンの時点で抹殺されてしまったりする場合が多いんですね。 しかもその過程は、無意識のうちに行われていますから、我々は意識としては知らない間に抑圧されてしまっているということなんです。 だとすると、まずは心の中にある刷り込まれたルールがどういうものなのか、そしてそれによって欲求はどのように抑圧されていたり、捻じ曲げられているかを知らないと、お話になりません。 だから、本当はまずは自分の欲求(wish)をしっかりと自覚しないといけないってことなんですね。
一般的なアンガーマネジメントが上手くいかない?
ところで、心理カウンセリングに来られる方の中には、本を買ったりセミナーに行ったりして一般的なアンガーマネジメントを学んだけれど、結局上手くいかないという人も多いんですね。 実は、脳のタイプによっては確かに一般的なアンガーマネジメントの方法が通じにくい場合もあるんです。 例えばADHD(注意欠如多動症)の傾向を持っている人(特に多動・情動タイプ)や、そのグレーゾーンではないかと思われる人。 このタイプの問題点は、とにかく『待てない』ことなんですね。 待たされるとイライラが昂じ、元々脳の制御を担うところの力が強くないということもあり、怒りが爆発しちゃうわけです。 「6秒間怒りを抑えることができればよい」なんて言われても、それが出来たら苦労はないんですね。 だって、脳の情動系が活発で、制御系が不活発という構造なんですから。 逆に、そういう脳だから芸術に優れていたり、創造力が優れていたりということも多々あるので、これは本当に難しいですね。 要は得手不得手が極端で、その不得手の最たるものが『待つこと』なわけです。 そんな人に「6秒間待て」と言ったって、そう簡単にできるわけがありません。 生まれつき足が遅い人に、「速く走りたかったら速く足を動かせばいいんだよ」とアドバイスしているようなものです。 他にも、アスペルガータイプや、そのグレーゾーンの人は「正しい・間違い」とか「ルール」についての過度のこだわりなどが有るので、やはり怒りの制御は難しいですし、情景や場面などの記憶がすごくいい場合も多いので、以前のことがフラッシュバックして、それで激怒するケースも珍しくありません。 もし、一般的なアンガーマネジメントが上手くいかないと悩んでおられるなら、タイプの問題ということも考えて、自分に合ったアンガーマネジメントの方法を工夫するのも一つの方法だと思いますし、発達障碍の知識は身につけておいた方がいいでしょう。 また、発達障碍は遺伝の傾向がありますから、親が発達障碍の傾向がある場合は、子どももそういう傾向を持っていることが珍しくありません。 そして、その場合は『育てにくい子』のケースが多いので、親は益々怒りが発生しやすいということになってしまうんですね。
お薦めの対処法は【応用行動分析(ABA)】
Copyright(c) 合同会社ベルコスモ・カウンセリング _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ この内容はNPO法人日本次世代育成支援協会の心理カウンセラー養成講座の講師を担当している鷲津代表が、愛知大学OCでの講義で行った内容を元に書かれています。 著作権は出版をしている合同会社ベルコスモ・カウンセリングにあります。無断使用、複写、転載はできませんのでご注意ください。 子育てについても学べるNPO日本次世代育成支援協会の「心理カウンセラー講座」はこちら↓ http://npo-jisedai.org/kouza.htm

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第34回 子どもの健康を考えるつどい

テーマ「コロナ禍が及ぼす子どもたちの心への影響と、その対処法」
講師 NPO日本次世代育成支援協会代表 名城大学非常勤講師 鷲津秀樹
対象 保険医協会会員の医師歯科医師 学校教諭、保育士、一般市民
愛知県小児科医会の会報に寄稿

鷲津代表の内容は「コロナ禍が及ぼす子どもたちの心への影響と、その対処法」です。
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