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ゲーム依存症のページはこちら⇒https://npo-jisedai.org/game.html

大分大学地域連携プラットフォーム推進機構」主催のセミナー

2024年3月6日に大分県立看護科学大学、日本文理大学、別府大学、立命館アジア太平洋大学、大分県立芸術文化短期大学、大分短期大学、東九州短期大学、別府溝部学園短期大学、別府大学短期大学部、大分工業高等専門学校、放送大学大分学習センター、大分大学で構成される「大分大学地域連携プラットフォーム推進機構」主催のセミナーの講師として、各校の教職員の方々対象にWEBで講演しました(鷲津秀樹)。 (翌週13日は大分大学単独で先生方への講演)


ネット・ゲーム依存症は脳の病気


世界保健機関(WHO)が、オンラインゲームやテレビゲームのやり過ぎにより日常生活が困難になる症状を、「ゲーム障害(Gaming disorder)」と定義し、最新版ICD(国際疾病分類)第11版に加えています。

「ゲーム障害」の定義としては下記症状が12ヵ月以上続いているケースです。

・ゲームをすることを他の日常生活の活動よりも優先してしまう
・個人・家族・社会・教育・職業といった場面で、非常に重大な問題を発生させている

また厚生労働省の研究班は、下記に5つ以上当てはまると【病的な使用】としています。

・ネットに夢中になっていると感じる
・予定よりも長時間使用する
・制限しようとしてうまくいかなかったことがある
・トラブルや嫌な気持ちから逃げるために使用する
・使用しないと落ち着かない、いらいらする
・熱中を隠すため、家族らにうそをついたことがある
・使用時間がだんだん長くなる
・ネットのせいで人間関係などを台無しにした、しそうになった


出典 厚生労働省研究班


ネット・スマホ・ゲーム依存症の現状と内容


2017年にこのページを作成したのですが、時代とともにネット・ゲーム・スマホ依存は効く大していき、2023年の厚生労働省の調査では「ネット依存が疑われる」子どもの数は約163万人(小学1年生~高校3年生)、そのうち「ゲーム依存症の疑い」のある子どもは20万人に上ると推計しています。
そこで私たちNPO日本次世代育成支援協会や、姉妹団体のNPOハート・コンシャスの最近の各地の学校や公共団体での講演内容を基に、ページを新しくいたしました。
会話はNPOハート・コンシャスの玉田代表と、当協会の鷲津代表です。


玉田------今回も私たちNPOハート・コンシャスの顧問でもある鷲津先生(NPO日本次世代育成支援協会代表理事、ベルコスモ・カウンセリング代表)に伺いました。
鷲津先生は関東から九州にいたるまでの学校を始めとしたいろいろな団体の「ネット・ゲーム・スマホ依存防止」セミナーに講演をされていますが、その内容を基に『ネット依存』とか『スマホ依存』についてお話いただけますか?

鷲津「はい。まずは現状からお知らせしますね。
文部科学省中高生のネット依存になりそうな子どもは2012年に52万人だったのが、2019年には160万人となりました。ちなみに2019年の中学生は321万8115人、高校生は300万8172人ですから、約4人に1人は『ネット依存になりそう』なわけですね。
そして『なりそう』ではなく、もう一段進んで現在『ネット依存が疑われる』子ども、これは小学1年生から高校3年生までですが、こちらの数は約163万人となっています。
また自分専用のスマホを持つ小学生が増えています。NTTドコモ モバイル社会研究所が2023年11月に実施した調査によると、小学5年生で42%、小学6年生では65%と、約半数がスマホを持っているそうです」

------2019年に160万人ってかなり多いのですが、この年って確か小学生にタブレットが配布され始めた頃ですよね。

「そうなんです。だから今はもうスマホやタブレットを使うというのは、小学生でも当たり前になったということですね。
ただそれによりやはり問題は増えています。海外ではオーストラリアでは、2024年11月に16歳未満のSNS利用を禁止する法案が可決され、SNS事業者に対して16歳未満の子どもの利用を制限する措置を義務付けました。アメリカフロリダ州も2024年3月、14歳未満のSNSのアカウント開設を完全に禁止する法律が成立しています。中国はもっと厳しくて、18歳未満は祝日や金・土・日曜日の午後8時から9時までの1時間しかオンラインゲームをやってはいけないこととなっています」

------日本でも愛知県豊明市が『スマホ利用1日2時間以内目安』という条例案を提出したことが話題になっていますね。

「玉田さんもご存じのとおり、愛知県の東部、三河地区や東三河地区は、このネット・ゲーム・スマホ依存防止にとても力が入っている地域なんです。我々NPO日本次世代育成支援協会やNPOハート・コンシャスへの講演依頼でも、愛知県に関しては圧倒的にそのエリアの小中学校が多いんですね」

------確かに…。

「これについては、取り組んでいる地域や学校は依存症者が少ないとも言われているんですね。国立病院機構久里浜医療センターの精神科医長中山秀紀先生は『講義やワークショップ形式を組み合わせた縦断的な予防教育や、ノーメディアデーなどの取り組みが一定の効果を得た』と発表されています。
 さて、その規制の話に戻りますが、精神病であるアルコール依存症については『お酒は二十歳になってから』ですよね。体に明らかに害が有るタバコも、二十歳になってからです。
またこれも精神病として認定されているギャンブル依存症においても『競輪・競馬も二十歳になってから』であり、『パチンコは十八歳になってから』です。
 では世界保健機関(WHO)が定義した『ゲーム障害(Gaming disorder)』は? という話なんですよ」

------そうやって考えると、確かに行政が何もしなくて良いのかという気持ちになります。タバコは体に害が有るという情報も年々増え、制限が強まりました。お酒もそうなりつつありますね。でもネット依存やゲーム依存は皆さんそこまで危機感が無いというか…。

「そうなんです。もうずいぶん前、2002年に森昭雄日本大学教授が『ゲーム脳の恐怖(NHK出版)』を出版され、ゲームによる脳の劣化を訴えました。もっとも当時は反論も多く、迷信だとか妄想だとかまで言われたり、『テレビゲームにより脳が壊れることは100%ない』と断言する学者もいしましたが、2015年頃からは否定していた先生方も、長時間のビデオゲームが小児の広汎な脳領域の発達や言語性知能に及ぼす悪影響を認めています。
 今では、長時間のゲームは脳の前頭前野等に悪影響を与えるという説が定着しているんですね」

------前頭前野というと、考えたり判断するところですね。

「そうです。これは僕が講演の時に使っているパワーポイントの画面の1つなのですが、下図をご覧ください」



「この前頭前野、特に眼の奥のほうにある眼窩前頭皮質に悪影響が出るということを、多くの研究者が発表しています。ここは攻撃性制御人格、道徳、社会性に関わるところです。つまり車で言うとブレーキに当たるわけですね。そして感情を司る大脳辺縁系にも影響があり、攻撃性が増すのではないかと言われています。後で『親が下す罰のやり方』についても悪循環について述べますが、脳の問題においてもこれにより親子関係が悪化し、悪循環が拡大していくと考えられます。
 そしてこれはゲーム依存症だけではなく、他の依存症という病気にも当て嵌まることですが
・繰り返す
・やめられない
・より強い刺激に走る
・自分の失敗の責任を取らず人に甘える
・その事を注意されると嘘をつく
という特徴があります。
そもそも依存症というのはこの『嘘をつく』病気なので、約束はたいていの場合破られます」

------だから、取引や駆け引きは無駄だと言われる…。

「その通りです。しかも依存症という病気に罹ると、いくら本人がやめようと思っても『離脱症状』がやめさせないんですね。気分の落ち込みとか、イライラとか、不安や怒りが襲ってきちゃって」

------病気なんだから、意志を強く持てなんて言ったところで、そんな簡単になんとかなるものじゃない。

「そうなんです。しかも今のSNSゲームはネット以前のゲームとは大きく違う点があります。これもまたパワーポイントの画面をご覧ください」



「ここに書かれているように、以前のゲームは『遊び』として好奇心などを満たすものでした。しかし現在のSNSゲームは『認められたい』とか『褒められたい』、また集団で行うゲームでは『人の役に立つことができる』など、現実の社会ではなかなか得られないモノが簡単に得られるようになっている、つまり『遊び』だけではなく『大切な居場所』となっているんです。
 しかもそれは、課金をすればとても効率よく得られますし」

------『効率よく』っていうのは、現代社会において大人が絶えず子どもに言っていることですしね。

「また、最近は講演先から社会的リスクについても話してほしいという要望が増えています。例えば2024年の警察庁のデータでは、1486人の子どもがSNSで犯罪に巻き込まれており、このうち6.6%がオンラインゲームによるものだそうです。SNSゲームにおいては、この危険が年々高まっています。
 他にも友達や交際している相手に写真を送ったら、相手のスマホがウィルスに感染した場合、ネットに広く流出してしまうリスクがあったり、SNSに載せた写真にジオタグというのが付いており、そこから自宅などの位置情報が公開と同じ状態になってしまっていることとか、もう本当に子どもの世界もリスクだらけなんですね」

------怖いですね。でも多くの親御さんは今まで鷲津先生が言われたリスクとかを知らないわけですよね。

「そこが問題なんです。知らないということが」

------それについては私も学校などの講演先で、先生方から『保護者に向けて啓発の仕方に悩んでいる』という声をよく聞きます。

「実は先日京都に講演に行ってきたのですが、やはりその質問が出ましたね。その時は質問時間がまあまあたっぷりと取られていたので、いろいろなやり方をお話しました。例えば保護者への広報にはどうやって載せるかとかを…」

------もう一つ先生方からよく聞かれるのがありまして、『どういうやり方で、子どもに話していけばよいのか』ということなのですけど…。

「それについては、こういう順序を提案しています。
・まずは怖さを知ってもらう(将来をイメージしてもらう)
・テストやワーク等で自分の状態を知ってもらう
・具体的な対処方法を知ってもらう
・ルールの設定
・応援・協力してくれる人を持ってもらう

------あと、学校の先生方から最近は発達障碍との関係性についても質問を受けることが増えてきました。つい先日も不登校支援の教育機関で、それについての講演の依頼が入ってきまして…。

「確かにそうですね。ネット・スマホ依存においては他の精神疾患を併存する場合も多く、気分障害社会不安ADHD(注意欠如多動症)などが多くみられ、中でも青少年では発達障碍がよく認められているようです。
 また、子どもだけに限らずADHDの傾向のある人は退屈を嫌い、刺激を好んだり自分を制御する力が弱い場合が多いので、ネット・スマホ依存に陥るリスクは高いと思われます」
(発達障碍については下記ページを参照してください。
ADHD⇒ https://npo-jisedai.org/ADHD.html
アスペルガー⇒ https://npo-jisedai.org/aspe.html
電子ブック⇒「発達障碍、グレーゾーンに役立つ知識と知恵」 鷲津秀樹著  )


ネット・スマホ・ゲーム依存症の予防


------ところで、パソコンを取り上げられて親に暴力をふるったという話もよく起きているようです。

「そうですね。ゲームを制限したり取り上げようとすると『死にたい』とか『自殺する』などと言う場合も珍しくはありません。もちろん脅かしとして言う場合も多いのですが、実際にうつ病となってしまうこともありますので、そういう場合はとにかく早めに医療機関に相談することが必要です。
(子どものうつ病についてはこちらをご覧ください。⇒ 子どものうつ病のページ https://npo-jisedai.org/childm.html )

------どんな状態が要注意でしょう?

「まずは他の人に関心を持てなくなってきてたり、生身の人間とのコミュニケーションが億劫になってきたようなら要注意です。そしてゲーム等に多額のお金を使うとか、ひきこもる時間が増え続けるとなると、もうこれは家族が行動を移す時でしょう」 ------そのうち気付いてくれるだろうとかいう先送り回避傾向のある家庭が意外と多いのですが。

「そうなんです。でもこれはネット・スマホ・ゲーム依存だけではなく、他の依存症にも当て嵌まることなのですが、周囲がイネイブラーにならないこと、つまり度合いというものを線引きして、それを超えた場合は覚悟を決めることが必要なんです。依存症というのは、或る意味『回避の病気』と言ってもいいくらいです。そしていろんな言い訳や理屈をつけて回避や先送りをやっているうちに、大変な事態になってしまうんですけどね」

------言い訳と言えば、最近は『将来はEスポーツの選手になるからいいんだ』とか言って学校に行かないという子も表れてきたという話を聞きましたが。

「ありますね、そういう話。それについては新潟大学大学院医歯学総合研究科の 吉永清宏先生が、『ゲーム障害のグループはプロゲーマーと比較して眼窩前頭皮質の活動が制限されていた』という海外の調査結果を紹介されていますが、活躍しているEスポーツの選手は、現実社会の問題とかを回避してゲームをやっているわけじゃないんですよね。逆に言うと『大変な努力をして向き合っている人』なんです。
 喩えは悪いかもしれないけど、パチプロはギャンブル依存症じゃないんですよ」

------いや、わかりやすい喩えです(笑)。
そこでいよいよ対処法となるわけですが、どのような方法があるでしょうか。

「今までカウンセリングに来られた方々の内容、そして私たちにネット・スマホ依存についての講師を依頼された多くの学校の先生方、そして私たちの開いているカウンセラー講座に参加されている養護教諭やスクールカウンセラー、学校相談員の方々からの話を総合して研究した結果、予防方法や対処法についていろいろなことがわかってきました。
例えば、キーワードの1つに『手軽さ』というのがあるんですね」

------手軽さと言いますと?

「はい。どうも依存に陥るのに『手軽さ』が一役買っているようなんです。例えば、YouTubeにどっぷりと使っている子に、YouTubeをスマホで見るのではなく、パソコンからテレビに繋いで見るようにしてもらうと、見る時間が減るんですね」

------手軽に見られないということですね。

「また、『自分の世界』というのもキーワードとなります。
イヤホンというのが、この『自分の世界』を造り上げる重要な役割を果たしているようです。どっぷりと浸かっている子どもの殆どが、イヤホンから外部スピーカーへ変えることを嫌がったんですね。そこから推理して、これをイヤホンからスピーカーに変えることを進めていくと、浸かる時間が減ることが多いことが我々のカウンセリングの結果としては、わかりました。他にもいろいろとありますが、細かいことかもしれませんが、こういうことを積み上げて対処していくことによって変化は生まれると思っています」

------なるほど。

「そしてこれはよく言われていることですが、自分が『時間』を失っていることを自覚することをしっかりと理解することが大事です。その為には自分がオンラインにいる時間を計る必要があります」

------使った時間を日記として付けるということですね。

「はい。
ここで少しこれについての補足をさせていただきますね。
以前和歌山県が主催した「ネット依存防止セミナー」(右パンフ)がありまして、それで午前中は僕が講演をさせていただき、午後は和歌山大学大学院の豊田充宗教授がワークをされたんです。そのワークの中に『自分が失っているものを知る』について、すごくわかりやすいテストがありまして本当に感心したのですが、『メリットを感じられるいろいろな事柄が例示され、それに点数を付け合計』した点数から『デメリットを感じられるいろいろな事柄が例示され、それに点数を付け合計』した点数を引くというテストなんですね」

------具体的にやってみると、よくわかるでしょうね。

「そうなんです。こりゃ素晴らしいということで、豊田先生に使用許可をいただいて、学校とかで講演する時に使わせていただいています」

------防止というと、やはりフィルターやアプリの必要性が叫ばれていますが。

「フィルターはとても重要です。入れている子どもと入れてなかったりはずしたりした子どもと比べると、明らかに後者の方がリスクは高くなっています。
 ところでスマホの時間管理などに使えるアプリが出ており、中には使用している内容や時間のデータが親と共有できるものもあり、それを入れるように勧めているセミナーがとても多いのですが、実は一つ大きな問題があります。
 そもそもそれは、親と子が良好なコミュニケーションの場合に成り立つお話なんですね。つまり親と子がしっかり理解しあっていないと、この共有アプリを入れるというのは、子どもが嫌がってなかなか成立しないんですよ」

------なんとなくわかります(笑)

「理想論ってなかなかうまくいかないんですよね(笑)。
そして、これもそもそも論なのですが、親とコミュニケーションが上手くいっている子って、精神病であるゲーム障害にまでなってしまうリスクは確率的には結構低いんですよ」



ネット・スマホ・ゲーム依存症になりやすい人


------ところで、ネット・スマホ・ゲーム依存と性格とかタイプとの関係についてはいかがでしょうか。

「例えば性格でいうと、ある程度関係性が認められます。例えば次のようなものですね。
・視野が狭い
・こだわり傾向
・偏ったプライド(無意識の自己愛)
・ストレスの処理がヘタ
・人間関係が苦手
・回避傾向
この中の『回避傾向』は特に注意しなければいけませんね」

------注意と言いますと?

「こんな傾向にです。
・他の人に助けてもらいたい
・他の人に責任を持ってもらいたい
・嫌なことはずるずると後回しにする
・叱られるのがとても嫌で隠す
・見捨てられ不安が強い

------そういう傾向がある子は、依存症に陥らないように特に注意が必要ということですね。

「そうです。これは何事にも言えますが、やはり大事なのは早期発見、早期対処なんですね。また『回避』というのは、家族も気をつけなくてはいけません。例えば不登校の子どもの家族の多くには、この『回避傾向』、つまり『問題に向き合わない』『問題を先送りする』『きっとそのうちよくなる等の根拠の無い希望』が見られるんです」

------でも、わかる気がします。

「それと、私達のところへ相談に来られるケースの中で、『優秀な子』が、何かに躓いてしまってゲーム依存になってしまうというのが結構多いんですね」
------そうなんですよね。

「例えば小学校の時は凄く成績が良くて、中高一貫校に進学したとします。ところが、そうなると周りも優秀な子ばかりということになります。今まではその子は、頭がいい子だとずっと褒められてきたのに、それが無くなっちゃうわけですよ。
 そしたらその子は、『取り柄のない子』になってしまったような気になっちゃうんですね」

------アイデンティティの消失…。

「そうです。しかも勉強ばかりしてきたから、遊ぶのも、友達とコミュニケーションをとるのもあまり上手じゃない。そんな時に学校で何か嫌なことが有ったら…」

------学校に行かず、家でゲームに嵌っちゃうわけですね。

「そういうことです。しかもそういう場合は、親が益々勉強の遅れを責めるパターンが多いんですね。そうすると、その子の『居場所』はネットやゲームしかなくなってしまうわけです。
ところが依存症というのは、それに嵌っている時間が長ければ長いほど抜け出すのが大変なんですよ」

------ゲームが好きで嵌ってしまうという感じではない場合も結構多いんですよね。



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ネット・スマホ・ゲーム依存症になりやすい人


------ところで、ではどうしたらいいのかというのが一番伺いたいところなんですけど、次はそれについてお願いできますか。

「はい。これはネット・スマホ依存だけではなく、他の依存症にも共通するのですが、まずは本人だけの意思や努力で片付けようとしても無理があるということを認識することが第一です」

------つまり家族の支援が必要だと…

「もちろん家族の支援は必要です。それだけじゃなく、お医者さんやカウンセラー、そして自助グループなどの外部の力も必要になるケースが多いんです。もっとも困ったことにネット・スマホ依存に関しては、スマホなどの機械やゲームやLINEなどのソフトの超急速な進歩に研究や調査も追い付いておらず、また自助グループもようやく出来かかっている程度という非常にお寒い状況なんですね」

------対応できる所が少ないし、対処も難しい…。

「そうですね。ただ、もちろん多くの子どもは脱出することも多いのですが、群馬大学の伊藤賢一教授の研究では、中学2年の時にはまっている子どもは3年になっても半分くらいははまったままだという調査結果も出ているそうですから、安易になんとかなると考える問題ではないと思います」

------家族で工夫することが大事ということは、家族も鍛錬するっていうことですよね。

「そのとおりです。そして依存症者の周囲は、絶対にイネイブラーになってはいけません。イネイブラーというのは『依存症者を助ける人』という意味ですが、依存症者の周囲には大抵の場合、依存行動を助ける人がいるんです。アルコール依存の場合は、例えば夫がお酒を飲みたそうな顔をしてるとついついお酒を出しちゃうとか、飲んでグチャグチャ言い出したらもっとお酒を飲ませて寝かせてしまおうとか、ギャンブル依存症者の場合はその借金の尻ぬぐいをするとか…。まぁ、やさしいと言えばやさしいんですけどね」

------それで依存症者がますます甘えてしまう…。

「そういうことです。ギャンブル依存症者で言えば、尻拭いしてくれる人がいるうちは抜け出られません。ネット・スマホ依存でも同じです。スマホやパソコンを取り上げられて離脱症状、つまり禁断症状が出て攻撃的になった時、家族が折れてまたスマホを渡してしまったら、すぐに元の木阿弥になります。 というか、『攻撃的になれば、自分の要求が通る』ということを無意識に学習して、益々攻撃的になっていくわけです。
 ある程度依存が進行してしまうと、そこから取引をして上手くいくことは稀です。『あるレペルを超えた場合は覚悟を決める』ことが周囲にも必要なんです。そしてその上で、依存症者の『言葉』ではなく『行動』を重視します。人間って依存症になってしまうともつくし、平気で人を騙したり裏切ったりしてしまうものなんです。
 だからとにかく『行動』が大事なんです。もっともその前に『行動』を変える『知識』が必要なのですが。そして後は、生活習慣を細かくチェックすること。これらを日々継続してやっていけば、依存から抜け出す日が必ずやってきます」

------依存症ってとっても怖い病気だけど、それでも必要な知識を得て、やるべきことをキチッとやっていけば、乗り越えられるということですね。

「はい。大事なのは制御力、つまり自分をコントロールする力を、どのようにして付けていくかにかかっているんですね。ただこれは、どちらにしろその人の成長にあたって、とても重要なことですよね。お子さんがネット依存となった場合、これはこれで制御力を付けていく良い機会だと一念発起して頑張ってくださいと、僕は親御さんによくお願いしているんです」

------そうですよね。自分をコントロールする力というのは、人生においてとても重要なのですから、その力を付ける良い機会だと、私も講演の時は必ず言っています。
 ところで一般的によくセミナーなどで言われているのは、スマホを取り上げたり罰を与えるのはよくないということなのですが、これについては?

「そうですね。実はネット・スマホ・ゲーム依存の問題に限らず、『罰』というのは行動を変容させるにあたってはとても効率の悪く、しかもリスクの高い方法なんですね。
 ただ、一般的なセミナーなどでは『いきなりスマホを取り上げたりするのではなく、やさしい声かけ程度で』ということが言われることもあるそうですが、『やさしい』とか『やさしくない』とかいう問題ではなく、大事なのは行動変容の成功率の話なんです。もちろん『やさしい』というのは一般的には良いことなのですが、『やさしい』と『褒める、認める』とは違います。『やさしさ』だけでは依存症から脱出するのは僕は難しいと思っています。
 そしてそういうことを親御さんに理解してもらう必要があるのですが、これが先ほど必要だといった『知識』です」

------『応用行動分析』ですね。

「はい。これは子育てにおいてはものすごく重要な心理学なんです」

------特に発達障碍の問題に対応するには必須ですね。

「その通りです。玉田さんのNPOハート・コンシャスでもこの理論を用いてカウンセリングをやっておられますが、僕が今までに行ったカウンセリングにおいて、もっとも有効だったのは応用行動分析(ABA)と家族療法でよく使われる解決志向アプローチ(SFA)を用いた方法です。
 ご家庭で行われている禁止一辺倒での成功率はかなり低いのですが、現時点においてはABAやSFAによる『他のことに興味を移動していく』やり方がとても良い結果を残しています。講演においてはこのやり方、そして実際に上手くいった具体的な方法などを詳しく説明することにしていますが、1日10時間以上どっぷりとネットやゲームに浸かっていた子が3~4カ月で脱出するなどの例も珍しくありません。もっとも発達障碍やグレーゾーンのお子さんの場合は、それより長い時間を必要としますが」

------あと、カウンセリングに行ったら『問題は過去の育て方にある』とか、『家庭内の深層を考える必要がある』と言われたという話も聞いたりするのですが、これについては?

「これについては、僕は少し違った考え方をしています。
 例えばある親後さんは、カウンセリングに来られてこう後悔していたとします。『この子が小さい時に、わたしが厳しく育てたのがいけなかったんです』と…。ところがその前に来た、やはり子どものゲーム依存で悩む親御さんはこう言っていました。『この子が小さい時に、わたしが甘やかして育てたのがいけなかったんです』」

------ありますね、そういうことって(笑)。

「一般的には人は因果関係、つまりそうなった原因を知りたがります。もちろんそれを否定するわけではありません。それが大事な時もありますから。
 例えば今罹っている病気が細菌が原因だったとしたら、これは抗生物質を飲むことによって解決します。ところが細菌による病気ではなく、慢性病だったらどうなのか?
 僕は今、糖尿病の薬を飲んでいるのですが、これは巷で言われているように美味しいものの食べすぎかもしれないし、お酒を飲むせいかもしれません。糖尿病とストレスには密接な関係があるそうなので、仕事のストレスのせいかもしれないし、運動不足のせいかもしれませんね。ひょっとしたら遺伝ということも考えられます。
 でもそう考えてみると、たぶんいろいろなことが組み合わさってなっているのではないでしょうか。それを一つの原因に絞って決めつけてもしょうがない場合だってあるんですね。
 そしてもう一つ大きな問題があります。例えば美味しいものの食べすぎが大きな原因だったとわかったとしても、それを何度も後悔すれば血糖値は下がるのかということです。例えば100回後悔したら下がるというのなら、これは僕も糖尿病の人に後悔することを勧めますし、僕自身も『よしっ!あと37回の後悔だ!』とか頑張って後悔します(笑)。
 でもそれじゃ下がらないんですよね。それより今大事なのは、食生活の目標設定とか運動の目標設定なのです。

------原因がわかったからといって問題が解決するとは限らないっていうことは、実は結構あるんですよね。

「そうなんです。例えば水泳が苦手な子がいて、その原因は小さい時にお父さんが風呂場でふざけてその子を水中に沈めたからだとわかったとします。でも原因がわんかつたからと言って、その子が水泳が得意になるかというとそうじゃない。大事なのはその子が水泳が苦手なのを克服したいのなら、その方法を考えることが大事なんですよ」

------本当にそう思います。ネット・スマホ・ゲーム依存においては、まずはその子、その人の持つ寂しさ、つまらなさが実は大きな問題なのですが、それを理解しつつゲームの中が唯一の居場所となって不登校にならないように、家族がその子と共に目標を設定して応援していくことが必要ですよね。

「はい。逆にただ怒るだけではその子の自己肯定感がますます低下しますし、強引に居場所を親が取り上げようとして親子関係が悪化し、悪循環が拡大することは防がねばなりません。
 そうではなく、その子の将来がHAPPYとなるためにはどういう行動を取ればいいのかを考え、そのやり方の知識を知る必要があります」

------でも、例えば鷲津先生がよく言われる『そういう行動を取った時に【ご褒美】を与えるのではなく、【お祝い】をすること』とかいう知識は、一般の本には書いていないんですよ。

「このNPO日本次世代育成支援協会のホームページに書いてありますから、是非そちらを参考にしてください(笑)」

------『子どものやる気』のページですね(笑)。https://npo-jisedai.org/oiwai.html

「なお応用行動分析(ABA)については、下記の本でも書いていますので、興味のある方はよろしければ amazon でお買い求めください」


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この本はNPO日本次世代育成支援協会の心理学セミナーなどにおいてお話した内容をまとめたものです。
子育てに役立つ応用行動分析を、セミナーの講義のように口語形式で図を交えながらわかりやすく書いてあります。

またゲーム依存については、別のページにも書いていますので、そちらをご参照ください。↓
https://npo-jisedai.org/game.html

なおネット・ゲーム依存が深刻な問題となるにつれ、中高生において関心を持つ人も増えており、課題研究等で当協会にいろいろなご質問のメールをいただくことがあるのですが、大変申し訳ありませんが当協会ではボランティア事業は、人的資源や運営資金の関係上
・ゲーム依存や発達障碍の知識をホームページにて無料で提供すること
・ゲーム依存や発達障碍のセミナーを利益を得ず(実質持ち出し状態で)低価格で開催すること
・紹介手数料等を取らず公共団体や学校からの講師依頼の条件に合う人材の連絡調整等を行うこと に限定させていただいております。

多くの方々から無料相談やお問い合わせをいただき、それに全て回答するとなると協会運営が破綻したり回答者の生活が成り立たなくなってしまう為(お答えできる人間に対し、回答に1時間かかるご質問が1日10件来た状況をご想像していただけましたら幸いです)、申し訳ございませんがネット・スマホ依存についての電話やメールでの無料相談は現在行っておりません。また無料でのご質問や問い合わせも行っておりませんので宜しくお願い致します。
ご相談やご質問は、カウンセリング(有料)にてお願いいたします。


------はい。NPOの運営は本当に大変ですもんね。どうも有難うございました。




大人のネット・スマホ依存症


ここからは追記となります。以前は子供のネット・スマホ依存が問題の中心でしたが、このところ大人のネット・スマホ依存問題でカウンセリングに来られる方が目立ってきました。
食事中もスマホを見続けている父親のネット依存
スマホが気になって、子どもの世話や家事が疎かになっている主婦のネット・スマホ依存
仕事が終わってからは、深夜までスマホ漬けになっている青年から中年のネット・スマホ依存
Youtubeばかり見ている大人のネット・スマホ依存
ポケモンGOに夢中になって自転車で一日中あちらこちらをうろついている老人のネット・スマホ依存

こうなってくると、一家でネット・スマホ依存になりつつある家庭がかなり増えているのではないかと思われます。
カウンセリングに来られる方は、まだチェック機能が働いている人がいるということなのですが、みんながネット・スマホ依存となると、もうこれは手の付けようがありません。

出来るだけ早く対策や対応が望まれます。

大人でも、対応は子どものネット・スマホ依存症対策と一緒です。
まずは時間を制限すること!
時間制限に効果のあるロックアプリも出ていますから、下記の認知療法や応用行動分析のやり方で時間を減らしていくことから始めてください。


幼児のネット・スマホ依存症


最近、幼稚園や保育園で、テレビを見ると画面を指で触ってスワイプ(スクロール)しようとする幼児が多いようです。
親が、手がかからないように幼児にスマホやタブレットを持たせ、Youtubeを見せている光景は、今や当たり前となってきました。
2歳までに子供にスマホやタブレットを見せたことがある親は85%以上、という統計も発表されています。

どんな悪影響がどれだけ出るのかは、はっきりとした数字はこれから数年先にならないとわからないのですが、幼児、児童段階でのタブレットやパソコンの多用は認知・学習能力の低下を招き、コミュニケーション能力も低下するリスクは高いと言われています。

また、スマホやメディア漬けの子どもに よく見られる症状としては、東京慈恵会医科大学の前川喜平名誉教授の研究では、
・名前を呼んでも振り向かない
・視線が合わないことがある
・言葉が遅れる、一方的に話す
・落ち着きがない
・表情が乏しい
・テレビやDVDを消すと怒る
などが挙げられています。


なお、少なくとも機器に親しむのは間違いないので、ネット・スマホ依存症になる確率は見ない子よりは高くなると言えるでしょう。


ネット・スマホ・ゲーム依存と不登校とひきこもり

エリート官僚が、ゲーム依存の41歳の息子を刺殺したということが、いろいろと週刊誌などのメディアに書かれました。

「8050問題」(80代の親が50代の子どもの生活を支えるという問題)や、内閣府が公表した40~64歳の「ひきこもり中高年者」の数が推計約61万という話との関連性が、週刊誌やテレビのワイドショーのネタになるのでしょう。

さて、我々が取り組んでいる「ネット・スマホ、ゲーム依存」とひきこもりは関係があるので、それについて少し述べることにします。

最近急増しているのが、不登校からネット・スマホ、ゲーム依存になるパターンです。

また、順序が逆で、ネット・スマホ、ゲーム依存になってしまって学校に行けなくなるというパターンも増えています。

まずここで問題となるのは、「不登校」と、その後のひきこもりとの関係性です。
これについては、文科省「不登校生徒に関する追跡調査研究会」が平成26年に出した研究結果において、その相関関係が表れています。

平成18 年度に中学校3年生に在籍していた者で、不登校として計上された者(年間30日以上欠席した者)が、5年後に就業していない率は43.8%で、そのうち何らかの学校に就学している者が46.7%。

ということは中学の時に不登校経験者の23.3%、約4人に1人が20歳の段階で学校も行かず働いてもいないということになります。(もちろんその中には、専業主婦になった人とかも含まれますが)

そして働いている者も「パート・アルバイト」として勤めている者の比率が32.2%で最も多く、次いで「正社員」が9.3%となっていることを鑑みれば、喩え就業していてもシビアな状況の人が多いということは想像できます。

たかがネットやスマホやゲームと思っている人も多いのですが、中にはそれによって不登校になり、最悪の場合は中高年のひきこもりになって人生が狂うケースだってあり得るのです。

また、親や他の人と接点を全く持たない重度の引きこもりを何年も続けていると、統合失調症となってしまう可能性だってあるのです。(精神科医町沢静夫氏の引きこもりに関する著書より)

そこまでいかなくても、電車の中で、少し詰めればもう少し立っている人が座れるだろうという状況でも、気が付かずスマホに夢中になっている人が本当に増えましたが、そういうことだってその人の評価を下げるには十分ですよね。
そうやって自分の評価を下げていくことにより、社会的、経済的地位がどんどん下がっていったり、人間関係がどんどん希薄になって孤立していくリスクは高いと言えるでしょう。

とは言え、それでもなかなか『人は刺激という誘惑に弱い』という問題に関心を持ってくれない大人が多いのも、事実なんですね。





オンラインカジノ依存症

このところオンラインカジノのギャンブル依存問題が急激に増えています。
最近は借金もスマホで簡単に出来るようになった為、経済的に破綻する人も増えてきており、公益社団法人「ギャンブル依存症を考える会」の調査(対象10~50代男性93人)では、海外オンラインカジノの利用者でギャンブル依存症者の3割が、始めてから1週間以内に借金をしていたと出ています。
そして年齢は、20代と30代で全体の約8割を占めています。

この問題について、詳しくは姉妹団体のNPOハート・コンシャスのホームページをご覧ください。↓
https://heart-c.org/casino.html

ゲーム障害については、こちらのページをご参照ください。↓
https://npo-jisedai.org/game.html


申し訳ございませんが、ネット・スマホ依存についての電話やメールでの無料相談は現在行っておりませんので宜しくお願い致します。ご相談は、カウンセリング(有料)となっております。
講演のご依頼は⇒ https://npo-jisedai.org/kouen.html
1.日時 2.場所 3.内容 4.講師料の予算を明記の上、出講依頼を日本次世代育成支援協会までメールでお送りください。

(講師依頼書のひな型は、こちらです。必ず「Word」または「PDF」形式でお送りください。⇒https://npo-jisedai.org/kousiirai.docx)

講師料は講師によって違います。
上記文中の鷲津や玉田が講師をさせていただく場合はNPO日本次世代育成支援協会またはNPOハート・コンシャスがお受けいたしますが、協会の会員が講師として伺う場合は、当協会は依頼主様と講師の橋渡しをする役割を担います。講師料は講師に直接お支払いいただくことになります。

ただ、当協会には講師が十数名在籍していますので、できるだけご予算にお合わせするようにいたしますが、講演時間は1時間とかでも講師は実際には他の仕事を1日間休むことになってしまいます。また打ち合わせや準備等にも1日くらいの時間は取られ、計2日くらいの仕事となるのが現状です。
 ですので例えば「1回1万5千円で旅費込み」とかのご依頼条件ですと、実質的に1日あたり5000円程度ということになってしまい、講師にとってはかなり負担が大きく、なかなかご要望に応えることが難しくなってしまいます。
 公的機関ではご予算が決められている場合が多いことも承知しておりますが、そのあたりをご理解、ご考慮いただけましたら幸いです。


お申込み先
0586-73-3911 info@npo-jisedai.org


ネット・スマホ依存のカウンセリングは⇒ https://npo-jisedai.org/netcounseling.html



Copyright(c) 合同会社ベルコスモ・カウンセリング
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この内容はNPO日本次世代育成支援協会の鷲津が大学や講演での講義の内容を元に書いております。
著作権はベルコスモ・カウンセリングにありますので、無断使用、複写等はできません。ご了承ください。



好評発売中の「心の本」

「ハートの免疫力UP!」認知療法と解決志向アプローチ
鷲津秀樹著 (お求めはアマゾンで↑)
この本は、このページの筆者が大学の講義(心理学)のテキストとしても使用していた、認知療法や解決思考アプローチをわかりやすく解説した図書です。


♪楽しく、役に立つ心理学やカウンセリング理論を学びませんか?

毎週月曜(午後)に一宮で、『心理カウンセラー講座』を開いています。
一宮で、毎月1回土曜に集中講座(12回完結)を、また日曜にベーシックカウンセラー講座も行っております。
もちろん、発達障碍に関することも詳しく理解できます。
詳しくはコチラ→ https://npo-jisedai.org/kouza.htm

また、WEBで学べる「カウンセラー養成リモート講座」を開設しました。

詳しくはコチラ→ https://npo-jisedai.org/webkouza.html

オンラインやリモートの講演も可

WEBを使ったオンラインリモートの講演や講師も可能です。Microsoft Teamsを使った講演になりますので、参加者が個々に参加する場合は100人まで。プロジェクター等を使って一堂にセミナーを見る場合は何人でも参加可能です。お問い合わせはWEBやリモート配信を理解しておられる方が担当してください。またその際は人数や日時、また講師料を予めご相談して提示できる状態でお問い合わせください。なお著作権の関係上、録画はできません。

第34回 子どもの健康を考えるつどい

愛知県保険医協会主催の「第34回 子どもの健康を考えるつどい」で、ネット・スマホ・ゲーム依存に関する講演で講師を務めました。
テーマ「コロナ禍が及ぼす子どもたちの心への影響と、その対処法」
講師 NPO日本次世代育成支援協会代表 名城大学非常勤講師 鷲津秀樹
対象 保険医協会会員の医師歯科医師 学校教諭、保育士、一般市民


健やかな子どもを育てる豊川集会


豊川市内に勤務する小中学校教員と保護者を対象に「健やかな子どもを育てる豊川集会」が開かれました。
演題 「家族や学校で防ぐネット・スマホ・ゲーム依存」
講師 鷲津秀樹(当協会代表)


愛知県小児科医会の会報に寄稿

愛知県小児科医会の第56回「子どもの健康を守る会」での講演の講師をする予定でしたが中止となった為、替わりに今年度の愛知県小児科医会の会報への寄稿を依頼され、それが配布されました。
鷲津代表の内容は「コロナ禍が及ぼす子どもたちの心への影響と、その対処法」です。






豊田市の「こころの健康づくりニュースレター」を執筆

愛知県豊田市では毎年3月を「自殺対策強化月間」とし、春の自殺予防キャンペーンを実施しており、それにに向けて1月から3月の3か月間、月1回「こころの健康づくりニュースレター」を提供しています。その1月号「劣等感と劣等コンプレックスについて」、2月号「劣等感と劣等コンプレックスについて NO2」、3月号「新しい環境におけるメンタルヘルス」を当協会の鷲津理事が執筆しました。 (画像をクリックすると拡大して読めます)


名古屋市立小中学校PTA協議会のPTA新聞で掲載されました

スマホ・ネット・ゲーム依存防止の取り組みが、名古屋市立小中学校PTA協議会が小中学校に配布するPTA新聞で紹介されました。









小牧市の学校・カウンセラー連絡協議会の講演を務めました

小牧市小中学校の令和2年度学校・カウンセラー連絡協議会で「家族や学校でできるネット・スマホ・ゲームオ依存にならない方法」の講演を務めました。受講されたゲーム依存担当の先生方やスクールカウンセラーの皆様にとって少しでもお役に立てましたら幸いです。


コロナによる休校とゲーム依存の関係について福島TVでコメント

福島テレビ「テレポートプラス」で、新型コロナウィルスによる休校と子ども達のゲーム依存の関係について、取材を受けました。




ネット・ゲーム依存防止の取り組みが毎日新聞に紹介されました

毎日新聞の「論+(プラス)」で、当協会の「ネット・スマホ・ゲーム依存防止」の取り組みが紹介されました。(詳しくは左の写真をクリック)




「eスポーツ」についてのコメントが東京新聞に紹介されました

東京新聞の社会面で、「eスポーツ」についてのコメントが紹介されました。(詳しくは左の写真をクリック)







稲沢市広報に『ネットいじめ』で掲載されました

稲沢市の「いじめ・不登校対策委員会」主催の小中学校の先生方の研修会で、『ネットいじめ』について講演させていただいた内容が、稲沢市の広報で紹介されました。
https://npo-jisedai.org/inazawa.pdf




稲沢市広報に『ネット・スマホ依存』で掲載されました

稲沢市の「いじめ・不登校対策委員会」主催の稲沢市の小中学校の先生方の研修会で、『ネット・スマホ依存』について講演させていただいた内容が、稲沢市の広報で紹介されました。
https://npo-jisedai.org/27inazawa.pdf





三重県保険医協会「スマホ依存の予防と対処法」市民講座


8月25日(日)に三重県保険医協会が市民講座を開かれ、そこでスマホ依存のお話をいたしました。(三重県保険医協会とは、三重県下の医師、歯科医師で構成し、患者、国民の命と健康を守るために活動している団体で、一般市民を対象に医療情報を提供する市民公開講座です。)

講師:鷲津秀樹(NPO日本次世代育成支援協会代表 名城大学非常勤講師)

  詳しくはこちら⇒ https://npo-jisedai.org/20190825.pdf



児童とスマホの問題についてお話しました

2019年4月3日に東海テレビ「スイッチ」で、幼児や児童にスマホを見せることについてお話しました。






名古屋テレビの報道番組「UP!」でコメントしました

名古屋テレビの報道番組「UP!」で、代表の鷲津がネット・スマホゲームの問題点についてお話しました。






岐阜県安八郡の学校保健会総会で講師を務めました

岐阜県安八郡教育委員会主催の学校保健会総会で、学校医、学校薬剤師、そして先生方対象に「ネット・スマホ・ゲーム依存の予防と対処」の講師を務めました。






福井県坂井市の「ネット・スマホ依存防止セミナー」

福井県坂井市教育委員会主催の「ネット・スマホ依存防止セミナー」の講師を務めました。 沢山の先生や教育に携わる方々に熱心に聴いていただき、また貴重な現場の情報をいただきました。 子どもたちの未来に少しでも貢献できましたら幸いです。



中日新聞にネット依存のコメント掲載

中日新聞朝刊の秋葉原殺傷事件の検証記事、「孤立 ネットの虚構におぼれ」において、当協会代表の鷲津が取材を受けた時のコメントが載っています。
(内容は左の記事の画像をクリックしてください)








和歌山県主催のネット依存防止セミナーの講師を務めました。

和歌山県主催の「ネット依存防止セミナー」が開かれ、講師を務めました。
https://npo-jisedai.org/2018wakayama.pdf







「ネット・スマホ依存症セミナー」ビデオ(一部)



「ネット・スマホ依存症セミナー2」ビデオ(ダイジェスト版)
■学校関係の講演実績の例

・国分寺青年会議所 ~大人と子供のコミュニケーション~
・私学をよくする愛知父母懇談会 ~中ブロック総会の記念講演~
・名古屋市子ども青少年局(名古屋市保育士)~保育リスクマネジメント研修~
・安城市 ~子育てに活かせるものの見方、考え方~
・稲沢市教育委員会 ~ネット依存に陥らない為に~(2016、2017)
・名古屋市西生涯学習センター ~子育てセミナー~
・名古屋市北生涯学習センター ~子育てに役立つ心理学~
・子育てかもめ応援団 ~「うまくいかない」を「うまくいく」にするには~
・名古屋市港区小中学校PTA会長セミナー ~絆をつなぐPTA活動~
・東区小中学校PTA会長セミナー
・中区小中学校PTA会長セミナー
・千種区小中学校PTA会長セミナー
・名古屋市守山中学校PTA ~子どもと上手な付き合い方~
・小牧中学校 ~スマホ・ネット依存症の対処法~(2016、2017)
・小牧市光が丘中学校教職員 ~生徒とのコミュニケーション~
・小牧市岩崎中学校PTA ~子育て・スマホ依存~
・名古屋市有松中学校PTA ~我が子の本当の味方になるには~
・名古屋市見付小学校PTA ~親が伸びれば子どもも伸びる~
・名古屋市伝馬小学校PTA ~子どもの心を育み親子のきずなを深める~
・名古屋市福田小学校PTA ~子どもとのコミュニケーション~
・名古屋市福春小学校PTA ~子供とのコミュニケーション~
・名古屋市東海小学校PTA ~親子コミュニケーション~
・岩倉市北小学校PTA ~子どもを伸ばすコミュニケーション~
・熱田区小中学校PTA会長セミナー
・名古屋市守山東中学校PTA~やる気と可能性を引き出すコミュニケーション~
・名古屋市中村区養護教諭研修会 ~スマホ・ネット依存対策~
・名古屋市千種区保育会 ~コミュニケーションセミナー~

他多数 Copyright(c)2014 NPO日本次世代育成支援協会


付属

ネット・スマホ依存やネットいじめにおいては、家庭内のルールが有るか無いかが大きな違いとなって出てきます。
しかし、どうも我々日本人っていうのは、欧米人に比べて「ルール」とか「契約」っていうのが苦手なんですよね。
でも、以前話題になった、マサチューセッツ州のあるお母さんが、13歳の息子にスマホをプレゼントした時の「ルール」というのは、これは凄いと思いました。
ルールを決めていない家庭でのスマホ依存が激増している現状を考えると、こういうのがいるのではないかと思います。


「以下、スマホ18のルール



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メリークリスマス!あなたは今日からiPhoneを持つことができます。
責任感のある利口な13歳のあなたには、このプレゼントはふさわしいとおもいます。
でも、このプレゼントを受け取るなら、ルールを守ってもらいます。
以下のルールを読んでおいてください。
そしてお母さんは信じています。あなたを健康で豊かな人間性を持った、現代のテクノロジーうまく活用していける大人に育てるのがお母さんの役割だと理解してくれることを。
このルールが守れない時は、iPhoneは返してもらいますよ。
あなたのことが本当に大好きです。これからあなたと沢山のメールをやり取りすることを楽しみにしています。

1.これは私のiPhoneです。私が買って、あなたに貸してあげています。私ってやさしいでしょ?

2.パスワードは必ず私に報告すること。

3.これは電話です。鳴ったら必ずでてください。礼儀よく「こんにちは」と言うこと。それがママかパパだったら絶対に出ること。

4.学校のある日は午後7:30に、週末は午後9:00にiPhoneを返すこと。翌朝7:30まで電源オフにします。友達の親が直接出る固定電話に電話出来ないような相手ならその人には電話もSMSもしないこと。自分の直感を信じて、他の家族も尊重しなさい。

5.iPhoneを学校に持って行ってはいけません。SMSでやり取りする相手とは直接会話をしなさい。会話は人生において大事なスキルです。

6.もしトイレや床に落としたり、失くしたり破損した場合は、修理費用は自己負担です。庭の芝刈りや赤ちゃんの世話、お年玉でカバーしてください。こういうことは起こりますから準備しておいたほうがいいでしょう。

7.このテクノロジーを使って嘘をついたり、人を馬鹿にしてはいけません。ネットいじめのような人を傷つける会話に参加しないこと。人のためになることを第一に考え、喧嘩に参加しないこと。

8.人に面と向かって言えないことを、この携帯を使いメールやSMSでしないこと。

9.友達の親の前で言えないようなことをSMSやメールでしないこと。自己規制してください。

10.ポルノは禁止。私と共有出来るような情報をネットで調べてください。もしわからないことがあるようなら、誰か人にきくようにしなさい。なるべく私かお父さんに聞いてね。

11.公共の場では電源を切るか、サイレンスモードにすること。特にレストラン、映画館などや他の人としゃべっているときは気をつけなさい。あなたは失礼なことをしない子です。iPhoneがそれを変えるようなことがあってはいけません。

12.あなたや他人のプライベートなところの写真を送ったり受け取ったりしてはいけません。笑わないで。あなたは理工だけど、そういうことがしたくなる時期がやってきます。それはとってもリスクが大きく、青春時代だけでなく人生までも壊してしまう可能性があります。ネットはあなたより巨大で強力です。一度広まってしまったら、解決するのは不可能に近いのです。

13.膨大な数の写真やビデオを撮らないこと。すべてを記録する必要はありません。経験を大切にしてください。全てはあなたの記憶に残ります。

14.時々はiPhoneを家に置いてでかけなさい。そうすることに自信を持って。iPhoneは生き物でもなければあなたの一部でもありません。携帯なしで生活することを覚えてください。携帯が無いことを不安がるような、小さな人間にならないで。

15.流行りの音楽、クラシック音楽や誰もが聞いている音楽だけじゃなく、いろんな音楽をダウンロードして聴いてね。現在は昔と比べ本当にいろんな音楽をダウンロードして聴けるようになったから、あなたの視野を広げてください。

16.ときどき言葉ゲームやパズルや知能ゲームで遊んでください。

17.あなたの周りで起きることを良く見てください。窓の外を見てください。鳥の声を聞いてください。知らない人とも会話してください。グーグルに頼らないで考えてみてください。

18.失敗はつきものです。もし失敗など問題が起きたら、iPhoneを返してもらいます。そしてその問題について話し合い、また最初からやり直しましょう。あなたと私はいつも何かを学んでいる。私はあなたのチームメイトです。一緒に答えを出して行きましょう。



これらの約束を守ってくれることを願っています。これらはiPhoneだけでなく、人生を生きていく上でも大事なことだから。あなたは激変しているこの世界のなかで成長していきます。これは刺激的で魅力的な世界です。
できるだけシンプルに物事を考えて行ってください。
機械やガジェットなんかよりも、自分自身の力強く大きな意思やこころを信じてほしい。
あなたが大好きです。iPhoneを楽しんでね。メリークリスマス



                        NAVERより引用  訳改変 鷲津秀樹
          


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