応用行動分析(ABA) 子育てに凄く役に立つ心理学 NPO日本次世代育成支援協会
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愛知県保険医協会「子どもの健康を考えるつどい」

ネット・スマホ・ゲーム依存の問題が、新型コロナの影響により激増しています。 依存というのは、「習慣」というのがキーワードとなるのですが、自粛もこれだけ続くと、ストレス回避のためにネットや動画、そしてゲームを長時間やることにより習慣となってしまう可能性が高まります。 家族で話し合い、依存症となってしまうリスクを少しでも減らすことが重要です。
応用行動分析(ABA) 子育てに凄く役に立つ心理学
このページでは、子育てにおいてすごく効果のある心理学、応用行動分析(ABA)についてNPO日本次世代育成支援協会の鷲津がお話します。
応用行動分析とは、オペラント条件づけを背景にして考案された技法です。
まずは、子育てにおいて陥りやすい注意点。
『犯人捜し』
我々は何事においても、すぐに因果関係を考えたくなっちゃうんですよ。
例えば、『子どもが怒りっぽい』としますね。
するとすぐにお母さんは『わたしが甘やかして育てたから』とか考えちゃうんです。
でも、行動分析では犯人捜しはあまりやりません。
そうじゃなくて、行動の前と後に何が有ったかを見るんです。
この場合で言うと、『子どもが怒った後に何があったか』ということですね。
例えば子どもが怒ったあとに、親がそれをなだめようとしてお菓子をあげたり、気を遣ったりしていたとします。
それを『甘やかして育てた』とか責めたりせず、シンプルに『怒ったあとに○○というメリットがあった』と、そう捉えるわけです。
さて、この話を進める前に、『行動』ということについて、少し堅苦しい話をさせてください。
先程、行動分析というのは行動の前と後に何が有ったかを見ると言いましたが、その流れのことを行動随伴性と言います。
例えば子どもがお手伝いをしたとしますね。
そしてご褒美にお菓子をあげたとします。
するとこの流れは、お菓子が無い状態、お手伝いをする、お菓子がある状態、という流れとなりますよね。
ご褒美ではなく罰を与えられる場合で言うと、例えばこの画面の例でいきましょうか。
本来だと勉強をやる場面だとしますね。
なのにゲームをする、叱られる、という流れになります。
さて、ご褒美にお菓子をもらうと、お手伝いをすることが増えたとしますね。
だとすると、お菓子をあげるというのは、その行動を強化することになります。
逆にゲームをしたあとに叱られたら、ゲームをしなくなったとしますね。
この場合は、叱るということが行動を弱化したということですよね。
これらをまとめるとこうなります。行動の後に、その人にとって『快』があると行動は強化され、行動の後に『不快』があると、行動は弱化されるということなんです。
専門用語ばかり並べるとつまらなくなるので、ここはお子さんの勉強の話をこれで考えていきましょうか。
先行刺激というのは、行動を促すものだと考えてください。
例えば『宿題をやりなさい』と子どもに言った場合、それが先行刺激となります。
そして、子どもが行動した、つまり宿題をやったとしますね。
その後に『はい、ご褒美のケーキ』とケーキをあげたとしたら、これが後続刺激となります。
では、宿題をやらなかった場合は…。
やらなかったら、どうします?
叱りますよね。
その場合は、その『叱る』ということが後続刺激となります。
ということは、これは言い方があまり良くないかもしれませんが、『快』や『不快』というものを利用して行動を変容させると言ってもいいかもしれませんね。
ところで、今度はこの図を見てください。
左側に『目標』というのがありますね。
ここは凄く重要なんですけど。例えば子どもが数学が苦手で、いつもテストで10点とか20点しか取れなかったとしますね。
さぁ、どんな目標にしましょう?
そうすると、こういう答えがよく出てくるんです。
「テストで50点以上取ること!」
そうなっちゃうんですよね~。
一般的には、その考え方でもちろんOKです。
でも、行動分析では、それを目標としないんですよ。
なぜなら50点というのは、『行動』ではなく、行動の『結果』だから。
この図では、目標の矢印は『行動』に向いていますよね。
…ということは、50点というのは願望であって、その50点を取る為の行動を目標として掲げましょうってことなんです。
先程も言いましたが、普通は50点を目標にしても何もおかしくありませんよ。
ただ行動分析では、『行動』を目標にしましょうという話です。
さて、今は数学についてでしたが、この図では英語にしてあります。
『英語の成績が3なのを4にする』というのを目標にするのではなく、其の為の行動、例えば『毎日英単語を三つ覚える』というように目標設定をすることが大事だということです。
それにね、こうすると上手くいかない時に、修正しやすいんですよ。
フィードバックして絶えず修正し、最終の目的に到達するぞ! ということです。
この考え方をサイバネティクスと言うのですが。
さて、望ましい行動に変容してもらう為には、先行刺激と後続刺激が重要となってきます。
もうこの二つの言葉は、OKですよね。
先行刺激というのは、望ましい行動に結びつける為に出すわけで、また後続刺激というのは望ましい行動を続けさせる(若しくは望ましくない行動を減少させる)為に出すわけです。
では、今度は例を変えて整理整頓について考えてみましょうか。
まず、この図では『片付けなさい』という指示が先行刺激となっています。
それを聞いて子どもが部屋を片付けたとしたら、『ほめる』という後続刺激となっていますね。
このような、行動を継続させていくものを強化刺激と言います。
しかし、片付けずに遊んでいる場合は『しかる』という後続刺激に進みます。
不快を感じさせて、遊んでいるという行動を弱化させるわけです(これを嫌悪刺激と言います)。
どちらにしろ、行動の後の刺激により、行動に影響を与えて変容させようとするということですね。
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その子にとって望ましい方向へ!
さて、よく叱るより褒めろと言いますよね。 今度はそれについてお話しましょうか。 これは何もお母さんやお父さんに、『やさしくあれ!』と言っているわけじゃないんです。 行動をその子にとって望ましい方向へ変容させるというのが目的なら、叱るという後続刺激よりも褒めるという後続刺激の方が、圧倒的に効率がいいんですよ。 本当に、何倍も効率がいい。 ここに書かれているのが、その理由です。
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健やかな子どもを育てる豊川集会

10月30日(土)に、豊川市内に勤務する小中学校教員と保護者を対象に「健やかな子どもを育てる豊川集会」が開かれました。
演題 「家族や学校で防ぐネット・スマホ・ゲーム依存」
講師 鷲津秀樹(当協会代表)
愛知県小児科医会の会報に寄稿

鷲津代表の内容は「コロナ禍が及ぼす子どもたちの心への影響と、その対処法」です。
豊田市の「こころの健康づくりニュースレター」を執筆
愛知県豊田市では毎年3月を「自殺対策強化月間」とし、春の自殺予防キャンペーンを実施しており、それにに向けて、2021年1月から3月の3か月間、月1回「こころの健康づくりニュースレター」を提供しています。その1月号「劣等感と劣等コンプレックスについて」、2月号「劣等感と劣等コンプレックスについて NO2」、3月号「新しい環境におけるメンタルヘルス」を当協会の鷲津理事が執筆しました。 (画像をクリックすると拡大して読めます)
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小牧市の学校・カウンセラー連絡協議会の講演を務めました

名古屋市立小中学校PTA協議会のPTA新聞で掲載されました

http://pta-nagoya.jp/wp-content/themes/pta-theme/images/pdf/shinbun/440.pdf