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マスク依存症候群~対人不安~


2020年に新型コロナが流行りだし、それから約4年ほど誰もがマスクを着けている時代となりました。

しかし新型コロナも収まり、人々がマスクをはずし始めた2024年以降も人前でマスクをはずせない人が数多く存在します。

マスク依存症候群とは、そのようなマスク無しで素顔で人前に出ることに抵抗を覚える症状を指します。

もっとも、素顔にコンプレックスを持つタイプ、口周りを晒すことにより表情や感情表出に不安を持つタイプなど、パターンはいろいろとありますが、他の人のマスクを着けているときとはずした時の見た目のギャップを見て、それを他人から見た自分に当てはめて不安を感じたというのが、きっかけとなることが多いようです。

元々日本人は視線恐怖症が他の国の人たちよりも多く、周囲の目を気にすることが多い為、新型コロナが出現する以前からマスクをする人が多かったですし、また花粉症でマスク着用の人も多かった為、コロナ禍では日本人の殆どがマスクをしている姿が海外でもニュースになっていました。

しかしマスクをする習慣付けがあまりにも完璧に行われ、しかもその期間が長かった為、対人不安が強かったり、劣等コンプレックスや自己醜形恐怖の傾向があったりした場合、マスクをはずすこと(マスクをするという行動の消去)が上手くいかなくなってしまつたということですね。

また今でも接客業や飲食店等では、「マスクをしていないことへの批判」を警戒してマスク着用が続いていることも多いので、或る意味特段変わってる人に見えないというのも、マスク依存しよう紅軍から抜け出せなくなっている理由の一つでしょう。

、視線恐怖、醜形恐怖


視線恐怖は社交不安症の一種です。
なお社交不安症とはれっきとした精神障害の1つで、精神障害の診断基準「DSM-5」では、他の人から注目を受ける可能性がある社交場面において、6カ月以上の持続的な恐怖または不安が明らかにあることとされています。

ちなみに「持続的な恐怖」というのは、屈辱を感じたり、恥をかいたり、拒否されたり、他の人の気分を害したりするのではないかという怖さのことで、
・そういう状況を意図的に回避していること。
・またその恐怖や不安が現実的な恐れと釣り合わないこと。
などが社交不安症の条件となっています。

そして醜形恐怖(身体醜形障害)は社交不安症とはまた別に、DSM-5では強迫症関連障害群に分類されており、自分の容姿に過度にこだわり、他人からはほとんどわからないような、あるいはとても小さい欠点にとらわれてしまい、苦痛や機能障害を引き起こす状態とされています。

「マスクをはずすと私は醜く見える」とか、「マスクをはずすと私の顔がバランスがとても悪いことが知られる(or 歪んでいる)」などの思いが強い人は、醜形恐怖の傾向を持ったマスク依存症候群と言えるかもしれませんね。

なお女性の方が陥りやすいと言われていますが、現在では男性も少なからず見かけられます。


マスク依存症候群テスト


マスク依存症候群は精神障害名としては確立していない為、定義や症状も確立はしていませんが、或る程度の尺度は考えられますので日本人向きの簡易テストを作成してみました(但し標準化は行っておりません)。

マスク依存症候群の簡易テスト
(Copyright(c)NPO日本次世代育成支援協会 不許複製)

よく当てはまる場合は3点、まあまあ当てはまる場合は2点 たまに有る場合は1点、当てはまらない場合は0点を付けてください。

1.人の視線が気になる
2.自己嫌悪に陥る時がよくある
3.マスクをしている時としていない時では、している時の方が良い顔に見えると思う
4.ゆとりがない時が多い
5.褒められたり、期待されると不安になる
6.人間関係に深入りするのが不安である
7.自己開示できない
8.失敗や恥を恐れてチャレンジできない
9.強迫的なところがある
10.自分の長所より欠点の方が気になってしまう
11.容姿について考えることが多い
12.人が自分のことをどう言っているか気になる
13.自己評価が周囲からされる評価よりもかなり低い
14.コンプレックスと、その反動のプライドがある
15.批判に対する不安が大きい
16.オール・オア・ナッシング(白か黒か)と考える傾向がある


合計が35点以上だと注意が必要となります。


マスク依存症候群の対処法


マスク依存症候群の人にとって最も重要なことは、合理的な自己評価や自己肯定感を持つことです。

上記テストに当てはまることが多い人に対し、カウンセリングや自己啓発セミナーなどでよく「そのままの貴方でいいんだよ」、とか「ありのままの貴方でいいんだよ」という言葉がかけられますが、
「わかっちゃいるけどできない」
という人がとても多いんですね。

そりゃそうです。
「ありのままの自分」をいつも出している人なんて、殆どいません。

それにそもそも「ありのままの自分」を出すとろくに事にならなかったから、自分を出さない行動習慣が身についた人が多いのです。

だから、必要なのはそういう「やさしい言葉」よりも、合理的な認知や、HAPPYになる為の知恵なんですね。

そしてそれは認知行動療法を学ぶことで手に入れることができます。

認知療法は下記をご参照ください。↓ https://npo-jisedai.org/ninchi.html







心理カウンセラー養成講座はWEB講座もあります。↓
https://npo-jisedai.org/webkouza.html
インポスター症候群についてのカウンセリングについてはこちら↓
 https://npo-jisedai.org/service.html



Copyright(c) NPO日本次世代育成支援協会
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この内容はNPO日本次世代育成支援協会の鷲津が、カウンセラー講座での講義の内容を元に書いております。
著作権は合同会社ベルコスモ・カウンセリングにありますので、無断使用、複写等はできません。ご了承ください。


♪楽しく、役に立つ心理学やカウンセリング理論を学びませんか?

NPO日本次世代育成支援協会は『心理カウンセラー講座』を開いています。
愛知県一宮市で、毎月1回土曜に集中講座(12回完結)を、また日曜にベーシック集中講座を、そして毎週講座は月曜(午後)に開催中。
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もちろん、マスク依存症候群に関することも詳しく理解できます。
詳しくはコチラ→ https://npo-jisedai.org/kouza.htm

また、WEBで学べる「カウンセラー養成リモート講座」を開設しました。

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歯科医院経営・総合情報誌「アポロニア21」に掲載

日本歯科新聞社が発行する歯科医院経営・総合情報誌「アポロニア21」4月号のパワハラ予防特集で【「つい口調がきつくなる」院長への処方箋(鷲津秀樹)】というタイトルで掲載されました。




大分大学地域連携プラットフォーム推進機構」主催のセミナー

大分県立看護科学大学、日本文理大学、別府大学、立命館アジア太平洋大学、大分県立芸術文化短期大学、大分短期大学、東九州短期大学、別府溝部学園短期大学、別府大学短期大学部、大分工業高等専門学校、放送大学大分学習センター、大分大学で構成される「大分大学地域連携プラットフォーム推進機構」主催のセミナーの講師として、各校の教職員の方々対象にWEBで講演しました(鷲津秀樹)。


家庭教育月刊誌「子とともに ゆう&ゆう」に掲載

公益財団法人 愛知県教育振興会が発行する家庭教育月刊誌「子とともに ゆう&ゆう」9月号(編集:愛知県小中学校長会、愛知県小中学校PTA連絡協議会、名古屋市立小中学校長会、名古屋市立小中学校PTA協議会)の”ゆうゆう情報局”に「ゲーム依存と子どもたちの環境」というタイトルで掲載されました。



名古屋テレビ「UP!」でゲーム依存について

名古屋テレビ「UP!」でゲーム依存についてお話しました。






高浜市青年会議所で研修の講師を務めました

高浜市青年会議所で「自己分析して判断力を高めよう!」をテーマにした研修の講師を務めました。

「パワーハラスメント予防研修」の講師を務めました

春日井市消防本部の「パワーハラスメント予防研修」の講師を務めました。





第34回 子どもの健康を考えるつどい

愛知県保険医協会主催の「第34回 子どもの健康を考えるつどい」で、ネット・スマホ・ゲーム依存に関する講演で講師を務めました。
テーマ「コロナ禍が及ぼす子どもたちの心への影響と、その対処法」
講師 NPO日本次世代育成支援協会代表 名城大学非常勤講師 鷲津秀樹
対象 保険医協会会員の医師歯科医師 学校教諭、保育士、一般市民


愛知県小児科医会の会報に寄稿

愛知県小児科医会の第56回「子どもの健康を守る会」での講演の講師をする予定でしたが中止となった為、替わりに今年度の愛知県小児科医会の会報への寄稿を依頼され、それが配布されました。
鷲津代表の内容は「コロナ禍が及ぼす子どもたちの心への影響と、その対処法」です。






豊田市の「こころの健康づくりニュースレター」を執筆

愛知県豊田市では毎年3月を「自殺対策強化月間」とし、春の自殺予防キャンペーンを実施しており、それにに向けて1月から3月の3か月間、月1回「こころの健康づくりニュースレター」を提供しています。その1月号「劣等感と劣等コンプレックスについて」、2月号「劣等感と劣等コンプレックスについて NO2」、3月号「新しい環境におけるメンタルヘルス」を当協会の鷲津理事が執筆しました。 (画像をクリックすると拡大して読めます)


小牧市の学校・カウンセラー連絡協議会の講演を務めました

小牧市小中学校の令和2年度学校・カウンセラー連絡協議会で「家族や学校でできるネット・スマホ・ゲームオ依存にならない方法」の講演を務めました。受講されたゲーム依存担当の先生方やスクールカウンセラーの皆様にとって少しでもお役に立てましたら幸いです。


あいち男女共同参画財団主催のHSPセミナーで講師を務めました

公益財団法人あいち男女共同参画財団主催のセミナー「もしかしてHSP(ひといちばい敏感な人)?」の講師を務めました。沢山の方からキャンセル待ちをいただくくらい参加応募が多かったのですが、新型コロナ対策で席の間隔を置かなければいけなかった為、多くの方の参加ご希望に応えられず申し訳ありませんでした。


ネット・ゲーム依存防止の取り組みが毎日新聞に紹介されました

毎日新聞の「論+(プラス)」で、当協会の「ネット・スマホ・ゲーム依存防止」の取り組みが紹介されました。(詳しくは左の写真をクリック)




「eスポーツ」についてのコメントが東京新聞に紹介されました

東京新聞の社会面で、「eスポーツ」についてのコメントが紹介されました。(詳しくは左の写真をクリック)







三重県保険医協会「スマホ依存の予防と対処法」市民講座


三重県保険医協会が市民講座を開かれ、講師を務めました。(三重県保険医協会とは、三重県下の医師、歯科医師で構成し、患者、国民の命と健康を守るために活動している団体で、一般市民を対象に医療情報を提供する市民公開講座です)




 

『弔活の準備、進め方』「女性自身」に掲載されました


週刊誌「女性自身」で、『弔活の準備、進め方』(親に不愉快にさせずに、終活を薦める言い方等)について当協会の鷲津が書いた記事が掲載されました(90P~)。



東海テレビでスマホ依存についてお話しました

東海テレビ「スイッチ」で、幼児や児童にスマホを見せることについてお話しました。








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