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電話恐怖症(テレフォノフォビア)とは


最近非常に増えてきたと言われるのが、電話恐怖症です。
電話恐怖症とは社交恐怖または社交不安の一種と考えられているのですが、電話を受けることのプレッシャーで、退職につながるケースも近頃では珍しくなくなってきました。

確かに会社で受ける電話は、相手が誰だかわかりませんし、また相手の表情なども分からりません。

また職場のように失敗してはいけないという雰囲気の中では、固定電話が鳴ると緊張して不安に感じたり不快に感じてしまうのかもしれません。

スマートフォンが普及した2010年頃からは、メールやSNSがコミュニケーションの道具の主体となり、固定電話はどんどん縁が薄くなってしまいました。

また若い人にとっては携帯電話は主によく知っている相手とするものであり、知らない人や嫌な相手先は出なかったりすぐに「着巨(着信拒否)」するモノとなっています。

もちろん「とにかく電話が嫌い」とかいう人もいるのでしょうが、やはり多いのは「友達や家族とは電話できるけど、仕事関係は難しい」というケースではないでしょうか。

そういう時代の変化があり電話恐怖症が増えてきたのでしょう。

ちなみにAI電話自動応答・取り次ぎサービス「ミライAI」を開発・提供する、株式会社ソフツーは、「電話業務に関する実態調査」の結果を発表しており、
【『電話に対して苦手意識を感じていますか』という質問に対し、「とても感じる」「やや感じる」と回答した割合を合計すると57.8%を占めており、全体の6割近く(57.8%)が電話への苦手意識を感じていると回答】
という結果を発表しています。

また
【20代~30代を切り取ると更に割合が高くなり、7割以上(72.7%)が電話に対して苦手意識を抱えており、20代では「自分の知識で正しく回答できるか不安」が約4割(41.4%)、「上司にうま
く取り次ぎできるか不安」が約3割いる】
ということだそうです。 (【】内は株式会社ソフツー ホームページより引用 https://www.miraiai.jp/research_231101/)

この数字を見ると、「職場で電話に不安を感じる」のは稀どころか、「不安を感じるのが普通」と言ってもよいくらいになってきていますね。

電話恐怖症の簡易テスト


電話恐怖症と一言で言っても、レベルはいろいろあります。そこで或る程度の尺度は考えられますので、当協会のカウンセリングの経験から簡易テストを作成しました(但し標準化は行っておりません)。

電話恐怖症の簡易テスト
(Copyright(c)合同会社ベルコスモ・カウンセリング不許複製)

よく当てはまる場合は3点、まあまあ当てはまる場合は2点 たまに有る場合は1点、当てはまらない場合は0点を付けてください。

1.電話がかかってくると、緊張する
2.電話をしている時、周りから見られている気がする
3.できれば電話をかけたくない
4.電話をしている時、メモを取ろうとすると相手の話が耳に入らなくなる
5.電話をしている時、相手が何を言っているかわからなくなる時がある
6.相手が留守番電話だった時、メッセージを入れられない
7.電話をしている時、相手から不信に思われていないか気になる
8.電話をしている時、プレッシャーを感じる
9.電話をかけなくてはいけない時でも先送りする
10.電話をしている時、つっかえたり詰まったりしてしまう
11.電話をしている時、ゆっくり話すべきところを焦って早口になってしまう
12.電話は早く終わらせたい
13.電話をしている時、自分が何を言っていいかわからなくなる時がある
14.電話をしている時、口が乾く
15.友人との連絡は殆どメールかSNSで電話はあまり使わない
16.電話をしている時、声がふるえる
17.電話中に頭が真っ白になり、内容を覚えていないことがある
18.電話をしている時、どきどきすることがある

合計が40点以上だとお医者さんかカウンセラーに相談した方が安全です。

電話恐怖症の原因と対処


さて、どうして不安や恐怖が起きるのかということについては、行動心理学で云うと、過去において
・電話の内容で非常に嫌な思いや怖い思いをした
・電話応対をした時に過度な緊張をさせられた
・電話に出ると損をすることが多かった

などの経験(学習)を積み重ね、その反応が自動的に出てしまうということが考えられます。

人間関係が表面的になってきて、逆に傷つきやすくなってきたというのもあるでしょう。

また、感受性の強い人(例えばHSP)は、非常に推論に影響されやすいので、そういう性格的なものもあると思います。

一般的には、上手に電話応対ができるようになるようにSST(ソーシャル・スキル・トレーニング 技能訓練)を受けることが勧められていますが、当協会にこの問題でカウンセリングを受けに来られた方には、SSTの前に認知行動療法をお勧めしています。

まずは認知の問題として
「電話での対応を上手く出来ないと、果たして本当にひどいことになるのだろうか」
とか
「電話の対応が上手くできなくても、そんなに恥もかかず怒られない方法はないものだろうか」
など、自分の認知について考えてみます。

また、電話の場面を想像して「話しやすい人(やさしい知り合い)と簡単なメッセージの交換をする」
という比較的出来そうな場面から、
「ビジネスで偉い立場の人から電話で質問を受ける」
なと難しい場面を細かく段階的に不安階層表を作り、筋弛緩法(リラックス)を混ぜながらスモールステップで練習して最終的には電話の不安を消去するという方法も有効でしょう(系統的脱感作法)。


なお、認知療法については当協会の下記ページや動画をご参照ください。

認知療法⇒https://npo-jisedai.org/ninchi.html






電話恐怖症についてのカウンセリングについてはこちら↓
 https://npo-jisedai.org/service.html


Copyright(c) NPO日本次世代育成協会

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この内容はNPO日本次世代育成支援協会の鷲津が、カウンセラー講座での講義の内容を元に書いております。
著作権は合同会社ベルコスモ・カウンセリングにありますので、無断使用、複写等はできません。ご了承ください。



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歯科医院経営・総合情報誌「アポロニア21」に掲載

日本歯科新聞社が発行する歯科医院経営・総合情報誌「アポロニア21」4月号のパワハラ予防特集で【「つい口調がきつくなる」院長への処方箋(鷲津秀樹)】というタイトルで掲載されました。




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大分県立看護科学大学、日本文理大学、別府大学、立命館アジア太平洋大学、大分県立芸術文化短期大学、大分短期大学、東九州短期大学、別府溝部学園短期大学、別府大学短期大学部、大分工業高等専門学校、放送大学大分学習センター、大分大学で構成される「大分大学地域連携プラットフォーム推進機構」主催のセミナーの講師として、各校の教職員の方々対象にWEBで講演しました(鷲津秀樹)。


家庭教育月刊誌「子とともに ゆう&ゆう」に掲載

公益財団法人 愛知県教育振興会が発行する家庭教育月刊誌「子とともに ゆう&ゆう」9月号(編集:愛知県小中学校長会、愛知県小中学校PTA連絡協議会、名古屋市立小中学校長会、名古屋市立小中学校PTA協議会)の”ゆうゆう情報局”に「ゲーム依存と子どもたちの環境」というタイトルで掲載されました。



名古屋テレビ「UP!」でゲーム依存について

名古屋テレビ「UP!」でゲーム依存についてお話しました。






高浜市青年会議所で研修の講師を務めました

高浜市青年会議所で「自己分析して判断力を高めよう!」をテーマにした研修の講師を務めました。

「パワーハラスメント予防研修」の講師を務めました

春日井市消防本部の「パワーハラスメント予防研修」の講師を務めました。





第34回 子どもの健康を考えるつどい

愛知県保険医協会主催の「第34回 子どもの健康を考えるつどい」で、ネット・スマホ・ゲーム依存に関する講演で講師を務めました。
テーマ「コロナ禍が及ぼす子どもたちの心への影響と、その対処法」
講師 NPO日本次世代育成支援協会代表 名城大学非常勤講師 鷲津秀樹
対象 保険医協会会員の医師歯科医師 学校教諭、保育士、一般市民


愛知県小児科医会の会報に寄稿

愛知県小児科医会の第56回「子どもの健康を守る会」での講演の講師をする予定でしたが中止となった為、替わりに今年度の愛知県小児科医会の会報への寄稿を依頼され、それが配布されました。
鷲津代表の内容は「コロナ禍が及ぼす子どもたちの心への影響と、その対処法」です。






豊田市の「こころの健康づくりニュースレター」を執筆

愛知県豊田市では毎年3月を「自殺対策強化月間」とし、春の自殺予防キャンペーンを実施しており、それにに向けて1月から3月の3か月間、月1回「こころの健康づくりニュースレター」を提供しています。その1月号「劣等感と劣等コンプレックスについて」、2月号「劣等感と劣等コンプレックスについて NO2」、3月号「新しい環境におけるメンタルヘルス」を当協会の鷲津理事が執筆しました。 (画像をクリックすると拡大して読めます)


小牧市の学校・カウンセラー連絡協議会の講演を務めました

小牧市小中学校の令和2年度学校・カウンセラー連絡協議会で「家族や学校でできるネット・スマホ・ゲームオ依存にならない方法」の講演を務めました。受講されたゲーム依存担当の先生方やスクールカウンセラーの皆様にとって少しでもお役に立てましたら幸いです。


あいち男女共同参画財団主催のHSPセミナーで講師を務めました

公益財団法人あいち男女共同参画財団主催のセミナー「もしかしてHSP(ひといちばい敏感な人)?」の講師を務めました。沢山の方からキャンセル待ちをいただくくらい参加応募が多かったのですが、新型コロナ対策で席の間隔を置かなければいけなかった為、多くの方の参加ご希望に応えられず申し訳ありませんでした。


ネット・ゲーム依存防止の取り組みが毎日新聞に紹介されました

毎日新聞の「論+(プラス)」で、当協会の「ネット・スマホ・ゲーム依存防止」の取り組みが紹介されました。(詳しくは左の写真をクリック)




「eスポーツ」についてのコメントが東京新聞に紹介されました

東京新聞の社会面で、「eスポーツ」についてのコメントが紹介されました。(詳しくは左の写真をクリック)







三重県保険医協会「スマホ依存の予防と対処法」市民講座


三重県保険医協会が市民講座を開かれ、講師を務めました。(三重県保険医協会とは、三重県下の医師、歯科医師で構成し、患者、国民の命と健康を守るために活動している団体で、一般市民を対象に医療情報を提供する市民公開講座です)




 

『弔活の準備、進め方』「女性自身」に掲載されました


週刊誌「女性自身」で、『弔活の準備、進め方』(親に不愉快にさせずに、終活を薦める言い方等)について当協会の鷲津が書いた記事が掲載されました(90P~)。





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