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ドパガキとアドガキとは

ドパガキ」と「アドガキ」、これらはどちらも新しく表れたネットスラングです。もちろん正式な心理学用語ではありませし、病名でもなく、行動傾向を表した蔑称です。

ちなみにドパガキとは「ドーパミン優先型の子ども」を意味し、快楽や報酬を即時に求める行動が強いタイプとなります。

もう少しわかりやすく言うと、
・楽しいことや刺激的なことにすぐ飛びつく
・我慢や待つことがとても苦手
・こつこつと勉強するなど、努力を継続することを軽く見る

となり、当然のことながら短時間で次から次へと切り替わるショート動画や、ゲームで言うと非常に効率よく欲求を手早く満たすことができるガチャ文化ととてもマッチするわけで、即時報酬が得られるように設計されたアルゴリズムの絶好の対象となってしまいます。

また結末を先に確認したい(待てない)為に動画を何倍速かで見たり、飛ばし見をしたりします。
そして「アドガキ」とは「すぐアドバイスしたがる子ども」を意味し、自己中心的、想像力不足、権力志向(縦の関係へのこだわり)などが特徴として見られます。

これももう少しわかりやすく言うと、
・「どちらが上(マウント)か」について激しい感情の起伏があり暴言につながったりする。
・相手が求めていなくても助言する
・自分が賢いということを見せたい
・正しい(または優位な)立場に立ちたい
・相手の立場に立って考えるのが苦手
となり、これらは現実の人間関係ではトラブルが起きやすい為、SNSでよく見られる「傷つかない場所から発する正義」や「責任を持たない優しさ(上から目線)」へ回避していくケースもあるようです。

またこれは人間関係では通らなくてもネット等では当たり前のように多く見られる「曖昧さへの耐性感情処理への耐性の低さ」ともつながっていくことがあります。

なお「アドガキ」は「アドレナリン優先型の子ども」という意味で使われる場合もあり、その場合は興奮や攻撃的な刺激を常に求めている子どもを指します。

常にピリピリした興奮状態を好み、落ち着きがなく、過激な言動に走りやすい傾向にあるようですが、確かにアドガキは不安を鎮めるためにアドレナリン状態(攻撃性が高い)に入っている場合もあるとは言え、元は上下関係や優位ポジションにこだわる子どもというような意味でできた蔑称のようです。

ただ、議論になると攻撃的な感じで饒舌になったり、相手が傷ついても「正しいことなのだからしょうがない」という正当化が見られたりするケースも多いので、「アドレナリン優先型の子ども」という使い方が出てきたのかもしれません。

ドパガキとADHD アドガキとASD


さて、このように特徴を見ていくと「ドパガキ」は衝動優位型のADHDの傾向、「アドガキ」は認知・正しさ優位型のASD(アスペルガー症候群)の傾向と似ているのではないかという声が聞こえそうですね。

確かに「ドパガキ」「アドガキ」は病名ではなくスラングなのですが、「行動の問題」として見ると、かなり近い話となります。

実際ADHDでは、抑制や計画作成とかを受け持つ前頭前野のドーパミン調整が弱いので、衝動的行動や「待てない」特性が問題を引き起こします。
またASDでは情動より認知が先行し文脈・感情の「行間」を読むのが苦手な為、「正しさ」に向かいやすいですし、また「優・劣」という縦の関係に行きやすい特性があります。

ただ大事なのは「人(個人)の問題」として捉えず、「行動の問題」として環境設計や発達段階について考える必要があるでしょう。

また、「ドパガキ」「アドガキ」と呼ばれる人において、もし行動が何か問題となっいる場合、解決に向かうために発達障碍の知識があれば、改善に非常に役に立つとも言えます。

さて発達障碍が増えているという説に対しては、発達障碍の知識が広まったから発見が増えただけだという意見も多く見られます。

しかし当協会の会員には小児科医を始め、多くの看護師、教師、保育士がいますが、現場の声では「確かに増えていると実感している」という声が圧倒的に多いのです。

理由はわかりません。
少子化で甘やかされた為とか、共働きが増え子育てがしっかり出来なくなったから、元々そういう素質を持った子が制御力が落ちてそういう行動を取るようになったのかもしれません。

また、他の環境面での変化(食生活、集団生活、環境汚染)が関わっているのかもしれません。

巷で言われているタブレットやスマホの普及も、一役買っているのかもしれません。

福井大学の研究でもわかってきたこととして、愛着の問題が発達障碍的行動を引き起こすというケースもあるでしょう。

ただこれらについての研究は早急に取り組まなければいけないのですが、残念ながら研究を支援する公共団体も企業も非常に少なく、追いつかない(逆に差が開いていく)のが現状です。

ただ発達障碍には何と言っても『応用行動分析』や『認知療法』が役に立ちますし、もしそれが学校やクラブなどでの場なら、システムズ・アプローチ解決志向アプローチが役に立つでしょう。

このNPO日本次世代育成支援協会のホームページにも発達障碍についてや、応用行動分析、認知療法、解決志向アプローチ等については書いてありますので、よろしければ『MENU』からご覧ください。

さてADHDやASDだけではなく、発達障碍の傾向を持つお子さんをお持ちの親御さんには、その発達障碍についての知識不足や周囲の理解の無さにより、『過剰な自責』『周囲の反応に神経を消耗』『体調不良』などの状態になってしまうケースがよくあります。

『不安障害』となり心療内科へ通う親も少なくありません。
悪循環に陥る前に、発達障害に詳しい医師やカウンセラーに相談しましょう。



好評発売中の発達障碍の本

「発達障碍、グレーゾーンに役立つ知識と知恵」
鷲津秀樹著 (お求めはアマゾンで↑)
この本は大学やNPO日本次世代育成支援協会の心理学セミナーなどにおいてお話した内容をまとめたものです。

Copyright(c) 合同会社ベルコスモ・カウンセリング
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この内容はNPO日本次世代育成支援協会の鷲津が、大学での講義の内容等を元に書いております。
著作権はベルコスモ・カウンセリングにありますので、無断使用、複写等はできません。ご了承ください。

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